溶連菌感染症 ヨウレンキンカンセンショウ

初診に適した診療科目

溶連菌感染症はどんな病気?

溶連菌感染症とは、溶血性連鎖球菌という細菌が、主にのどに感染して咽頭熱や扁桃炎、発熱などを引き起こすものです。子供に多く、大人は感染しても発熱せず、喉の痛みだけですむ場合も多いです。
特徴的な症状は、イチゴ舌と呼ばれる舌にツブツブができるものと、喉の奥が赤くなるものです。
治療には抗生物質が用いられますが、症状が治まったあとも細菌が残るため、通常一週間~10日以上服用が必要です。

主な症状

溶連菌感染症の症状として一般的なのは、呼吸器感染です。感染後、数日間の潜伏期間を経て、喉の痛みや発熱が起きます。軟口蓋や扁桃部分が赤く腫れ、炎症を起こします。また、頭痛や腹痛、倦怠感を伴うこともあります。
その後、首や胸から全身に細かい発疹を伴います。発病後に舌が白くなり、3~4日すると赤い苺のようなブツブツが現れます。苺状舌と呼ばれるもので、この病気に特徴的なものです。反対に鼻水や咳はあまり出ないのも溶連菌の特長です。

主な原因

溶連菌感染症の主な原因はA群の溶血性連鎖球菌という細菌です。呼吸器感染が特徴であり、風邪などで抵抗力が下がっているときや、咳や唾液などの飛沫感染によって咽喉、扁桃腺、鼻の粘膜に菌が付着し、感染するために発症することが多い病気です。
また、水ぶくれ(水疱)状の発疹の中の液体には溶連菌が存在しているため、その液体を触れた手指などを介して接触感染することがあります。発疹の症状がでている場合は注意が必要です。

主な検査と診断

溶連菌感染症の検査方法は、まず医師による症状の確認が行われます。主に子供に多いのですが、まずは大人も子供ものどの赤み、いたみ、舌の赤みやぶつぶつを確認します。そして複数特徴が見られた場合、のどの粘膜を採取します。
綿棒で喉をこすって、溶連菌が含まれているかを診断キットで調べます。15分ほどで結果がでるので、簡単に検査することができ、正確性も80%90%と優れています。
ただし、綿棒で採取した溶連菌の量が少ないと陰性になってしまうことがあります。

また、のどから細菌を採取、培養して判断する方法もあります。

主な治療方法

溶連菌感染症の有効・適切な治療法は抗生物質の服用です。服用することで発熱は1~2日前後で平熱下がり、発疹や喉の痛みも1週間以内で収まります。
とは言え、発熱や発疹が例え収まっても、それで細菌が完全に身体から消えたわけではありませんので、病院で処方された抗生物質を最後までキチンと指示通りに飲むことが大切です。