精巣水瘤 セイソウスイリュ

初診に適した診療科目

精巣水瘤はどんな病気?

精巣水瘤とは、精巣や精巣を覆っている血管ないししょう膜という精管を覆う袋状のぶぶんに水が溜まっている状態です。小児によく見られる症状で、陰嚢や鼠径部に痛みを伴わない腫れが生じます。小児では自然治癒の可能性もあり経過観察が行われますが、成人では自然治癒は難しく、針で水を抜く治療と、手術によって水の溜まった箇所を切除する方法がとられます。

主な症状

精巣水瘤になると、以下のような症状が見られます。精巣の周囲に液体がたまるので、陰のうが膨らんで見えます。暗いところで懐中電灯などの陰のうに光を当てると、液体が透けて陰のう自体が赤く見えます。外的に膨らんで見えるのみで、痛みなどを訴えないことが殆どです。痛みがある場合は、ヘルニアや細菌による感染など、他の病気によるものです。

主な原因

これから精巣水瘤の原因について説明します。陰嚢内にある睾丸を包んでいる性能鞘膜がリンパ液を大量に分泌しすぎる事によって起こります。リンパ液が必要以上に分泌されて、鞘膜の中にリンパ液がたまってしまいまうことから始まります。鞘膜内に多く溜まってしまったリンパ液が精巣鞘膜を膨らませることがこの症状が起こる主な起因となります。

主な検査と診断

精巣水瘤の検査方法について、まず触診を行います。陰嚢を触ったときに、表面が滑らかだったり、弾力があったりした場合は、病気が疑われます。次に、懐中電灯を用いて、陰嚢が光に透けて見えるかどうかを調べます。さらに、注射針によって抜かれた液体の色を調べます。液体の色が黄色で透明だった場合は、病気だと診断されます。より精密な検査が必要な場合は、超音波検査も行います。

主な治療方法

子どもの場合、精巣水瘤になったとしても治療法は必要ありません。多くは成長するにつれて消失していきます。精巣内の水を抜く穿刺をいう方法もありますが、精巣を傷つけるおそれがあるので、リスクを考えると勧めていません。ただし、併せて鼠径ヘルニアの症状が見られた場合、手術をすることとなります。早めに手術をしなければ腸閉塞を起こす可能性があります。