化膿性汗腺炎
化膿性汗腺炎はどんな病気?
化膿性汗腺炎は、汗腺であるアポクリン腺にブドウ球菌が感染し化膿することで起こります。脇の下や乳房の下、外陰部、肛門の周囲に痛みのあるおできができます。赤く腫れ、皮膚の中に膿瘍ができます。膿が外にでるといったんは治りますが、再発を繰り返すことが多くあります。
治療は切開して膿をだし、抗生物質の内服治療を行います。慢性化し治りにくい場合には、切除手術を行うこともあります。
主な症状
化膿性汗腺炎は、思春期から青壮年期の人に多くみられ、アポクリン腺の多い部位、乳房の下や外陰部、お尻や肛門などの周囲に出来ます。最初のうちは赤く腫れ上がったブツブツができます。進行すると膿がたまり、痛みを伴います。皮膚の深くまで広がることもあり、治癒してもよく再発します。
再発を繰り返すと瘢痕になったり、複数のおできが皮下でつながって瘻孔(膿の出る穴)ができたりします。
主な原因
この化膿性汗腺炎の主な原因は、毛穴が詰まり、そこに黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が感染し、炎症を起こすことです。なぜ毛穴が詰まってしまうのかはまだはっきりとは解明されていませんが、遺伝的な要素が大きいと考えれています。
また、多くの研究の結果、喫煙が化膿性汗腺炎と関連があるとされています。
主な検査と診断
化膿性汗腺炎は特徴的な症状があるので、視診と問診によって比較的容易に診断できます。皮膚の診察での隆起や膿瘍の位置の確認と、治癒と再発をたびたび繰り返しているかどうかの判定にも基づいて診断が下されます。
膿などが出た時は細菌培養検査を行います。
主な治療方法
化膿性汗腺炎の治療は程度によって異なり、保存的療法と外科的療法があります。症状が軽い状態であれば、抗菌薬の服用や抗菌薬の軟膏を塗る保存的療法で改善していくこともあります。
患部に膿が溜まっている場合は、切開して膿を出しますが、慢性化し症状が重い時は患部を切除する必要があります。
いずれの場合も皮膚を清潔に保ち、減量や禁煙を行うことが大切です。