副甲状腺がん フクコウジョウセンガン

初診に適した診療科目

副甲状腺がんはどんな病気?

副甲状腺がんは、副甲状腺上にできる悪性腫瘍であり、極めて珍しい病気です。副甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり血中のカルシウムの濃度が高くなるため、骨にあるカルシウムが血中に流れ出し骨折しやすくなったり、尿路や腎臓に結石ができるなどの様々な症状が現れます。副甲状腺およびリンパ節への転移があれば摘出手術をすることによって治療します。

主な症状

副甲状腺がんでは副甲状腺ホルモンの分泌が過剰になります。その結果副甲状機能の亢進を起こして、血液中のカルシウム調節がうまくいかなくなります。骨の中のカルシウムが血液に溶け出して尿として排泄されるため、尿の量が増えてのどが渇きやすいといった症状が現れます。症状が進むと、筋力の低下や吐き気・便秘なども見られます。また尿にカルシウムが多くなることで尿路や腎臓に結石が発生するケースが多くなります。

主な原因

副甲状腺がんの原因とされるものの一つが放射線療法を実施したことによって引き起こされる場合があります。また遺伝性の疾患をもっている場合も原因の一つになっています。遺伝性疾患では親から子供に遺伝していく病気になっていますので注意が必要になります。家族性孤立性副甲状腺機能亢進症や多発性内分泌腫瘍1型症候群などの場合になりやすくなっています。

主な検査と診断

副甲状腺がんの基本的な検査方法は、頸部と血液の状態を調べる方法が用いられます。この血液検査で副甲状腺の機能の亢進が確認される場合は、活性している部位を見つけるために画像による検査が行われます。又、副甲状腺は見つからないことが多いため、その位置を把握するために画像による健診が実施され、血液中のカルシウムの濃度と腫瘍などが観察されます。

主な治療方法

副甲状腺がんの基本となる治療法は、外科的な手術になります。現在では、この外科的な手術により、がんの病巣を全体的に取り去る治療が一般的に活用されています。しかし、一定の基準未満で症状が無いがんの病巣の場合には、リンパ節への転移の疑いが無い事を検査で確認した後に、甲状腺の半分のみを切除する部分的な治療も可能になっています。