a型肝炎 エーガタカンエン

a型肝炎はどんな病気?

a型肝炎とは、経口感染するウィルスのことで消化器官で吸収され、血流に乗り肝臓へと蓄積され、黄疸などの症状を表します。多くが一過性の物であり、重症化することは多くありません。また予防接種も開発され、事前に防ぐことができることから、特に衛生状態の悪い地域に渡航する場合、予防摂取を受けた方が良いでしょう。b型肝炎も同時接種が可能です。

主な症状

発病初期の主な症状は、発熱や下痢、倦怠感、食欲不振、黄疸などです。これらは風邪を引いた状態とよく似てまぎらわしいことが多く、自覚がないまま重症化する場合もあるので注意が必要です。a型肝炎と風邪を見分けるのに最も特徴的なのは黄疸です。また、尿に注目してみると肉眼的にも濃い茶褐色をしている場合が多く、これを検尿するとビリルビンやウロビリノーゲンが増加していることが分かります。

主な原因

a型肝炎ウイルスが原因のウイルス性肝炎の一種です。一過性の急性肝炎症状のため、治癒後は強い免疫を獲得します。衛生環境などの生活環境が劣悪な場所で流行しやすい傾向があり、主な感染源は糞便を介した経口感染です。先進国などの衛生環境が整備されている地域では、抗体保有率が低いため集団発生が起きることがあります。日本ではカキからの感染も報告されています。

主な検査と診断

a型肝炎ウイルスの検査方法として、ウィルスマーカー検査があります。肝炎ウィルスの感染の有無を確かめるための検査です。現在の感染の有無だけで無く、過去のウィルス感染状況まで調べることができます。具体的には、肝炎ウィルスが作るたんぱく(抗原)と、抗原に対応して作られるたんぱく(抗体)を調べます。ウィルスマーカーは、それぞれの肝炎の型ごとに異なっております。

主な治療方法

a型肝炎はこれといった治療法はありませんので、症状を見ながら薬物療法をしたり点滴・輸血を行い自然治癒を待ちます。急性期ならば入院は必須となります。入院中はトイレや食事といった以外には基本横になって安静にしておく必要があります。横になり肝臓への血液の流れをきちんと保つ事で肝臓の回復を促し、その都度、症状や血液検査合わせて程度を軽くしていきます。