子宮性不妊

初診に適した診療科目

子宮性不妊はどんな病気?

子宮性不妊とは不妊症の一種で、子宮の形の異常、あるいは子宮内膜が正常に機能しないために発生します。受精卵の着床が障害されるために起こる不妊です。子宮性不妊の中には子宮発育不良、子宮後屈、子宮内膜症、子宮筋腫などが含まれます。これらの病気だけが不妊の原因となっているわけではなく、さまざまな合併症で不妊になると考えられています。

主な症状

子宮性不妊は、子宮が内膜の排出に適さない形状である場合は特にひどい生理痛の症状を起こし、内膜が異常に増殖する場合は過多月経、内膜が育たない場合は過少月経の症状を起こします。いずれの場合も、日常生活に支障をきたす時もあるほど生理痛が重く、不妊症をきたします。子宮の発育が不全である時は排卵障害がある場合も多く、また子宮内に筋腫を発症する例も多くなります。

主な原因

子宮性不妊は、子宮筋腫によるものや、子宮内膜炎によるもの、黄体機能不全などの病気が原因でなるものが多いです。そのほかに、子宮の奇形や子宮の発育不全によるもの、子宮内膜のポリープによるもの、アッシャーマン症候群といい子宮内処置で感染し、子宮内膜に癒着したためによりおこると言われています。人により原因は様々で、子宮が機能しないことによりおこります。

主な検査と診断

子宮性不妊の検査方法には、子宮内に造影剤を流して子宮の形態を確認する子宮卵管造影検査や、痛みをほとんど伴わずに子宮内の状態を把握することが出来る超音波検査、子宮内の筋腫や癒着を正確に診断することが可能な子宮鏡検査などがあります。また、MRIも、子宮の内外の形態の詳細な情報を得ることが出来る、子宮性不妊の信頼のおける検査方法です。

主な治療方法

子宮性不妊の治療法は、子宮の形状が異常である場合は、切除縫合手術などを行い、子宮の形状を妊娠しやすいように形成します。また、子宮筋腫が子宮内腔に5ミリメートル以上の大きさで存在する場合は、同様に手術で取り除きます。子宮内膜症による子宮性不妊の場合は、手術を行う場合と、黄体ホルモン薬などを使用する薬物療法での治療方法があります。