後天夜盲はどんな病気?

夜盲症とは、暗い場所での視力が著しく衰え、目が見えづらくなる状態をいいます。一般的にも暗い箇所での視力は明るい箇所に比べて落ちますが、この症状では、その落ち方が健常な場合より極端に大きくなります。後天夜盲とは、この症状が遺伝性ではなく、主にビタミンAの欠乏により発生したものです。ビタミンAは、暗い箇所での視力を担当するロドプシンという物質の主成分となっているためです。

後天夜盲の主な症状は?

普通は、人は暗い所にいる時、最初は真っ暗で全く物が見えなくても、だんだんと目が慣れて来て、周りの物が把握できるようになっていきます。しかし、後天夜盲では、目が慣れるということがなく、暗い所ではずっと物が見えにくいままだという症状が出てきます。後天性のため、自分の症状に慣れずにいると、停電時などに事故を起こす可能性があります。

後天夜盲の主な原因は?

偏食などで体内にビタミンAのレチノールが不足することが原因で、後天夜盲は起こります。レチノールは、網膜に入ってきた光を脳に送るための信号に変換する機能を手伝っているからです。レチノールは動物性食品に含まれる栄養素のため、特にレバーなどの肉類や魚類、卵などの動物性食品を食べない生活を送っていると、後天夜盲を起こす原因になります。

後天夜盲の主な検査と診断方法は?

先天性のものと同じように後天夜盲の検査方法は視力検査、あと目の見える範囲を調べる視野検査、暗い場所でどれだけものを見ることができるかを検査する暗順応検査、電位変化を記録してそこから網膜の状態が正常かどうかを調べる眼球版の心電図を見る網膜電位検査、眼底鏡や眼底カメラを使って眼底の血管、網膜、視神経などを見る眼底検査が行われます。

後天夜盲の主な治療方法は?

後天夜盲の治療法は、まず後天夜盲の原因となった疾患を治療することが、いちばん大切なことになります。原因疾患を治療して完治させることで、この病気も良くなる場合がほとんどであるからです。この治療法を取るためには、まずは眼底検査などによって、原因となった疾患を見極めることが第一段階となります。その疾患を突きとめ、治療することで後天夜盲も良くなります。

後天夜盲の初診に適した診療科目