虚血性視神経症 キョケツセイシシンケイショウ

初診に適した診療科目

虚血性視神経症はどんな病気?

虚血性視神経症は視神経への血液循環障害により起こる視神経疾患です。動脈型と非動脈型があり、動脈型は70~80歳に発症が多く、短期間でのの視力低下から失明の可能性もあり早期の診断と治療が必要です。非動脈型は60~70歳に発症が多く糖尿病や高血圧などの基礎疾患を持つ方に多く見られ、眼科医だけではなく背景にある疾患を治療する必要があります。

主な症状

虚血性視神経症の症状は視力の急激な低下、視野欠損などがあります。視力低下は急激に起こる場合と、数日かけて低下する場合があり、視野欠損は水平半盲や中心暗点がよくみられます。動脈炎型の場合は側頭動脈周囲の痛み、頭皮の痛み、咀嚼痛などが見られます。視力への影響はほぼ正常な場合から失明する場合もあります。一般に動脈炎型の人の方が症状が重くなる傾向にあります。

主な原因

虚血性視神経症の主な原因は、動脈によって血液が供給される事が何らかの影響で阻害され、この血行障害が要因で起こります。この疾患は炎症により血管が閉じてしまう事で起こる事もあり、特定の膠原病を伴うことが多くあります。これらの症状は特に高齢者に多いのも特徴です。又、糖尿病、高血圧、動脈硬化などの疾患が影響を与えることも多く、動脈の異常を伴う事が大きな特徴となっています。

主な検査と診断

虚血性視神経症の検査方法は、眼底検査が一般的です。眼底検査により、視神経乳頭部に虚血性視神経症特有の浮腫が存在するかどうかを診断します。眼底に全く異常の見られない後部虚血性視神経症の疑いがある場合は、瞳孔反応もしくは、視野検査、問診から診断します。確定診断をするためには、側頭動脈の一部を採取し、病理組織学的な検査を行う必要があります。

主な治療方法

虚血性視神経症の基本となる治療法は薬物療法が一般的です。虚血性視神経症の治療では、初期の段階ではビタミン剤の服用により眼の神経保護の治療を行い、浮腫が進行しているようなケースでは、症状の緩和を目的にしてステロイドによる治療を行います。又、予防のため、ステロイド薬による点滴を行ない、赤沈の正常な値が確認できたら、徐々にステロイド薬の内服量を低下させていきます。