外傷性骨嚢胞 ガイショウセイホネノウホウ

初診に適した診療科目

外傷性骨嚢胞はどんな病気?

外傷性骨嚢胞は、単純性骨嚢胞とも呼ばれ、骨の内部に嚢胞ができる病気です。明確な原因は判っていませんが、外傷により骨内に血腫ができたあと器質化せずに、液化・吸収され嚢胞化したと考えられています。歯に起因するものとそうでないものがあり、嚢胞が大きくなると骨が溶けて腫れる特徴があります。治療法は、手術療法により嚢胞を摘出します。

主な症状

外傷性骨嚢胞の症状にはふだんの生活の中では気づくことができない方がほとんどです。何らかの怪我で骨の嚢胞が肥大してしまうことで骨皮質が薄くなるという症状があらわれる病気ですが、骨折するほどの大けがをしない限り、発見されることは少ないです。自覚症状が出たとしてもなんとなく痛みをを感じるほどの自覚しかなく、見過ごす方が多い病気でもあります。

主な原因

外傷性骨嚢胞は虫歯などが原因となったり、歯の組織ができる時に、その組織が変化したために起きることがあります。歯が当たることが原因でも、生じることがあります。歯根に出来た嚢胞や、濾胞性の歯の嚢胞とは違って、歯には原因はないものです。下あごに発症し、腫れてはいますが、無症状で傷みも伴わない事が多く治療の必要もないことが多いです。

主な検査と診断

外傷性骨嚢胞の基本的な検査方法はレントゲンを活用したものとなります。レントゲン写真では、骨の内部に病変部を確認する事ができ、この病変部分の周囲の骨皮質は薄くなるという特徴があり、嚢腫部に骨折が起こります。又、この検査ではCT検査も用いられ、骨片が嚢腫内にあるのが確認できます。そして、この疾患はMRIで骨内の液体を確認する事もでき、固まりが認められた場合には、この疾患の可能性があります。

主な治療方法

外傷性骨嚢胞の主な治療法としては手術があります。骨内に発生する嚢胞に対しては、基本的に摘出する方法があり、場合によっては複数回の処置が必要になる事があります。この治療では、嚢胞を摘出するだけではなく、嚢胞の部位や隣接している各器官との統合性を考慮し、嚢胞の性質などを把握して手術を行う事が重要になります。又、骨を保存し機能的な障害を回避する事が大切で、個々の症状に応じた治療法が選択されます。