虚血性腸炎 キョケツセイチョウエン

初診に適した診療科目

虚血性腸炎はどんな病気?

虚血性腸炎とは、大腸に流れる血液の障害によって、大腸の粘膜に炎症や潰瘍が起こる病気です。
症状としては、突然に腹痛に襲われたり、下痢や下血を起こす病気です。腸内にある血管の側と腸管の側が複雑に絡み合うことによって、虚血性腸炎が引き起こされるのです。
血管の側の要因として、腸管を流れる血管に動脈硬化を起こす事に原因があります。

主な症状

虚血性腸炎では、腹痛、下血、下痢の3つが主な症状で、腹部の疼痛の程度は軽度~中等度で重度となる場合は殆ど有りません。
下痢又は突発的な血便が認められますが、血便は腸粘膜の糜爛や潰瘍にからの鮮血便です。
一過性の虚血性腸炎では通常3~14日以内に症状は消え治癒します。狭窄型では腸閉塞を示す場合も有ります。壊死型では腹膜炎から腸穿孔等を起こし急激な経過を示します。

主な原因

虚血性腸炎の主な原因は、大腸に栄養を送る血流の低下です。この血流の低下で腸管内が虚血症状となり、浮腫や出血に加え、潰瘍などが発生する事になります。この血流が減少する要因は、血管に動脈硬化による変化があり、便秘などによる腸管内の圧力の異常な力が加わる事が大きな問題となるためです。
又、糖尿病や血管炎などの疾患としても多くみられます。喫煙やストレスも原因となります。

主な検査と診断

虚血性腸炎の基本的な検査方法は大腸の内視鏡検査が一般的です。この疾患の場合は多くのケースで出血、浮腫、潰瘍などがみられます。その為、内視鏡での検査が有効な手段となるのです。
又、注腸の造影検査で粘膜の変化や、潰瘍の状態などを詳しく確認する事もでき、結腸に病変を確認する事も可能な為に、虚血性腸炎の検査で頻繁に用いられています。

主な治療方法

虚血性腸炎の治療法は、安静療法と絶食、抗生剤投与などが一般的です。ケースによって具体的な治療法は変わることも多く、手術で対処するしかないこともあります。基本的には大腸への負担に応じて、治療方法は変化し、負担が大きいほど手術になる可能性が高くなります。虚血性腸炎は一過性のものが大半で、手術になるケースは割合で見れば少ないです。