後天色覚異常

初診に適した診療科目

後天色覚異常はどんな病気?

後天色覚異常は、遺伝が原因の先天性色覚異常とは違い、眼の病気の症状のひとつとして起こります。両目で見え方や視野に差が出る場合が多く、眼が病気に侵される以前は正常に見えていたことから、色覚に異常が起きたことに自分で気付くことが出来るのが後天性の色覚異常です。眼の病気が治癒するにともない、色覚も正常に戻ケースも見られます。

主な症状

後天色覚異常で見られる症状は、青黄異常と赤緑異常が混在します。青色と判断する範囲が広く緑の感覚がありません。彩度の低下により黄色は白っぽく見えます(黄色は白)。また、緑は青または黒色、茶色は紫または黒色など色を誤認識します。後天色覚異常は、症状の憎悪・緩解を繰り返したり、疾患の進行度合いにより色覚に左右差が生じるという特徴があります。

主な原因

後天色覚異常の発生する原因には様々な要因が関与しています。一般的には視神経の障害によって生じた眼疾病に伴って発症します。一例を上げてみると網膜の病変や緑内障又は視神経の病変や大脳性の病変、心因性の要因や視覚中枢の加齢変化等を上げる事が出来ます。また薬物の影響や視神経の炎症等に伴って眼底にある視細胞や視神経が障害を受けることによって発症する事も有ります。

主な検査と診断

後天色覚異常の検査方法は、仮性同色法、パネルD-15、アノマロスコープを使用することで行います。仮性同色法は、色のモザイクから数字を読み取る検査法です。パネルD-15は、15色のパネルを用いた検査法で、色覚異常の度合いは測るのに適しています。アノマロスコープは、色覚異常を正確に診断するための検査方法ですが、機器が高価であるため、普及は遅れています。

主な治療方法

後天色覚異常とは、正常の色覚をもって生まれたが、何らかの病気にかかり色覚の異常をきたした病気です。原因として、心因性のものや視神経・脳・眼底などの視覚に関係する部分の障害によるものが考えられます。治療法は、その原因となっているものを治すことであり、その原因によって治療法は異なります。個人差がある病気なので早めに受診して眼科的検査をする必要があります。