局所浸潤がん キョクショシンジュンガン

局所浸潤がんはどんな病気?

局所浸潤がんとは前立腺がんの状態4区分のうちのステージ3に該当します。がんが前立腺の外や精のうに広がっていている状態です。浸潤とは前立腺がんが前立腺の外に出て接している臓器に入り込んでさらに増殖していくことをいいます。浸潤の程度が大きいと手術で摘出しても再発の可能性が高くなります。局所浸潤がんの場合はがんの悪性度を見極めて手術や放射線治療、化学療法が必要になります。

主な症状

局所浸潤がんは、初期の段階ではほとんど自覚できる症状がありません。なので進行がある程度進んだところで、尿道が狭まってしまい、尿が出にくくなるなどの症状が表れはじめます。トイレに行ったばかりなのに、すぐにまた尿を出したくなったり、出し切れていないかのような残尿感が残ってしまう、また夜に尿意を感じて何度も起きるようになるなど、排尿に関する症状が多いです。

主な原因

主な局所浸潤がんの原因は遺伝子の異常が多く、加齢による要因や、男性ホルモンの存在が大きく影響します。又、生活習慣とも係わり合いがあり、脂肪分を多く含む食事を摂取すると、がんの発生が増加するという特徴もあるのです。このがんは遺伝の要素が強いために、がんと診断された身内の方がいる場合には、この疾患の発症の確率が高くなります。

主な検査と診断

局所浸潤がんを確実に診断できる検査方法は、現代の医療診断器では困難とされています。切開せずに浸潤を診断するためには顕微鏡レベルの検査が必要ですが、現状では不可能です。ですから、局所浸潤がんと、治療前に診断された場合でも、その1~2割に局所浸潤がんが含まれている場合が殆どで、これらが治療後に再発すると考えられます。診断率を高めるために、グレード、PSA値などが参考とされています。

主な治療方法

局所浸潤がんの基本となる治療法は、ホルモン療法に加え、手術、放射線を用いた治療などがあります。その中でもホルモン療法は、この癌の基本となる治療で、精巣を切除することで男性ホルモンの分泌を抑制するものです。この治療には薬剤でホルモンの生成を抑える方法もあり、女性ホルモンを補充したり、男性ホルモンを抑える薬剤を注射する方法などもあります。