ベルまひ

初診に適した診療科目

ベルまひはどんな病気?

ベルまひは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の再活性化による神経炎が主な原因となって顔面神経麻痺を引き起こすものです。50歳代に好発し、額のしわ寄せができなくなる、閉眼ができなくなる、口角が下がる、食べ物がこぼれるといった運動神経成分の障害や、耳介や顔面の疼痛やしびれ、舌前3分の2の味覚低下、聴覚過敏などの感覚神経成分の障害が見られます。

主な症状

ベルまひでは、急に顔面の片側が動かなくなって顔が変形するという症状が現れます。片側が動かないために、顔にしわを寄せたりまぶたを閉じるといった動作が困難になりまた食事の際に食べ物が口から漏れることもあります。このまひの症状は1週間程度で悪化することがあります。痛みは、耳の後ろや耳の中に感じることがよくあります。まひのある側の涙の量が減ったり、聴覚過敏の症状も見られます。

主な原因

ベルまひの原因は顔面神経自体の循環障害、または浮腫が関係していると言われていますが、はっきりとした原因はつかめていません。きっかけとしては列車の窓から風に吹かれると起こったり、車の運転席でクーラーの冷風が吹きつけることで起こったりします。過労や不眠、栄養障害などもきっかけの一つと言えますが、原因が全く思い当たらないこともあります。

主な検査と診断

ベルまひの検査方法として、まずは脳梗塞や脳腫瘍によるまひではないことを確認します。MRIやCT検査を行い顔面神経まひの原因を調べます。また、耳や口腔内の診察、聴力検査やウイルス検査、血液検査なども行います。その上で、原因不明と判断された場合、ベルまひと診断されます。ベルまひでは診断のついた疾患でないことを確認する検査が必要です。

主な治療方法

ベルまひの治療法としてよく使われるのが、薬を服用する事による内服治療です。顔面の腫れを直すために、ステロイドを服用したり、場合によっては抗ウィルス薬のアシクロビルを処方される場合もあります。また、この病の場合麻痺のせいで目を閉じることが出来ず、乾燥してしまう事もあります。そういった場合には、目の乾燥を防ぐための目薬を使用したり、眼帯などを使った治療法が行われます。