亜鉛欠乏性味覚障害 アエンケツボウセイミカクショウガイ

初診に適した診療科目

亜鉛欠乏性味覚障害はどんな病気?

亜鉛欠乏性味覚障害とは、血液中の亜鉛が不足することにより味覚異常が起こることをいいます。
原因には偏食やダイエット、加工食品の摂り過ぎ、アルコールの飲み過ぎなどによる食事性のものと、キレート作用を持つ薬剤の長期連用による薬剤性のものがあります。
亜鉛は1日に15ミリグラム摂取することが必要とされ、治療は亜鉛剤の内服や、亜鉛を豊富に含む食品を多く摂る食事療法が基本となります。

主な症状

今まで美味しく感じていたものがそう感じられなくなったり、味がしなくなったと感じるようになるのが亜鉛欠乏性味覚障害の症状です。いわゆる味音痴の状態になります。
味覚が鈍くなっているので、料理をさせると極端に濃い味付けをするようになるのも特徴です。
亜鉛欠乏性味覚障害の患者は栄養バランスがきちんととれていないことが多いため、口内炎の症状を併発している例が多々あります。

主な原因

亜鉛欠乏性味覚障害は、必須微量元素の亜鉛の欠乏によって引き起こされます。亜鉛は多くの酵素活性にかかわっており、その中の細胞分裂にかかわる酵素も亜鉛によってはたらきます。
亜鉛欠乏性味覚障害は、この亜鉛が体内から欠乏してしまうことで、細胞細胞の中でも特に新陳代謝が活発な味細胞の新生交代が延長してしまうことが原因で起こります。

主な検査と診断

亜鉛欠乏性味覚障害の検査方法はまず味覚の検査を行います。
4味を様々の濃度で染み込ませたろ紙を舌の上に置き、各々の味に対する味覚障害の程度を調べます。
また電気味覚計により障害の程度が測定できます。
その後、血液検査で血清の亜鉛値を評価し、亜鉛の値が低下している場合は、亜鉛欠乏性味覚障害と診断されます。

主な治療方法

亜鉛欠乏性味覚障害を起こした時には、毎日、亜鉛の一日の必要摂取量を守るという治療法で対処します。
加工食品を中心とした生活をしている場合、亜鉛を摂取しても、加工食品に含まれる添加物の作用により、亜鉛の栄養分がきちんと吸収されなかったり、過剰に排出されてしまったりするので、食生活の全般的な指導が亜鉛欠乏性味覚障害の治療法として有効性が高いです。