放火癖 ホウカグセ

初診に適した診療科目

放火癖はどんな病気?

放火癖とは故意に火事を起こしたい衝動にかられ、放火をすることで満足感や安心感を得ようとする衝動制御障害の一種です。放火癖者は消防署や消防隊員に強い執着を見せる傾向にあります。放火癖はとても稀な症状で、発生する人の割合がとても少なく、また精神科に訪れる人もほとんどいません。また、症状をもつ人のうち、90%が男性というのもこの病気の特徴です。

主な症状

火事を起こすことに喜びや使命感を覚え、実際に行動に移してしまうほどにその衝動を抑えることが不可能になるのが放火癖の症状です。恨みなどという明確な動機を持つわけではなく、ただ放火をして火事を起こすことで自分が満足するので、そのためだけに放火に至り、消火に来る消防車や消防士を見ることにも執着するというような独特な症状があります。

主な原因

放火癖の原因としては、精神障害や気分障害によるもの、薬物の使用や乱用によるものなどがあり、器質的な原因としては、認知症によってこの病気にかかることもあります。脳の異常や身体の病気により、放火癖となることはほとんどないと言っても過言ではなく、その原因はこころの病気、不安によるところが多いです。過去に火に関するトラウマを持つ場合もあります。

主な検査と診断

放火癖などの検査方法は通常の精神病の鑑定方法と同じ方法で検査を行います。心理テストや専門医による問診などを中心に統合失調症などの精神鑑定に準じた検査が行われます。またこれらの検査は一度きりではなく複数回、異なる条件で繰り返し行うことが必要になります。一度きりの結果で鑑定を下すことは難しいため複数回行うことが一般的です。

主な治療方法

放火癖は衝動を抑えられない精神疾患なので、他のさまざまな精神疾患の治療法と同じで、ひとつは、カウンセラーによるカウンセリングを行います。自分の深層心理にある状態を見定めることで、今後の行動を抑制していきます。ふたつ目は、薬物による治療です。行動をつかさどる脳を薬物によってコントロールすることで衝動を抑えることができます。