列序性苔癬様母斑

初診に適した診療科目

列序性苔癬様母斑はどんな病気?

列序性苔癬様母斑とは、生まれながらにつく表皮のあざのことで、いろいろな箇所に硬めのいぼが集まってできています。色は白やピンクなどです。皮膚の一定の方向に沿って、線状に分布することもあり、これを序列性と言います。また、湿疹などのかゆみを伴っている苔癬様というものもあります。希ではありますが、皮膚の悪性腫瘍との合併症もあるので、注意しておかなくてはなりません。

主な症状

列序性苔癬様母斑の代表的な症状は、出生時または小児期に皮膚表面に黄色から暗褐色のザラザラとした丘疹や小結節が徐々に広がってできます。それらは多数が連なってできるもので、綿状や帯状に形成されるという傾向がみられます。また、年齢とともに隆起します。まれに、強いかゆみや湿疹症状があらわれ、女児の下肢に起こりやすいとされています。

主な原因

女児の下半身に好発し、帯のように淡紅色の母斑が並ぶかゆみの強い列序性苔癬様母斑の原因は胎児期に表皮が過剰に形成されることです。これにより新生児期や乳児期にいぼのようなあざが見られるものですが、どういったメカニズムで胎児期の表皮の過剰形成が起こるのかについてはいまだ不明とされています。成長障害や骨の変化が原因の母斑もあります。

主な検査と診断

列序性苔癬様母斑は典型的な皮疹であるため、検査方法も同様となります。皮膚の一部を採取し、病理組織検査を行う事で、確定診断することが出来ます。ただし、体の偏った部分に患部が広く分布している場合、その部位の成長障害及び脳腫瘍を発症する表皮母斑症候群の可能性も出てきます。この場合は、内臓へ病気が伝播するため、CTやMRIによる検査が必要になる場合があります。

主な治療方法

列序性苔癬様母斑は、主に外見的な症状が大半を占める為、内科的な治療はほぼ行われておらず、あくまでも一般的な治療としては外科手術による外的治療が有効とされています。メスを用いた切除による手術が大半を占めていますが、グラインダーを使った手法や、最近では炭酸ガスレーザーを用いた患部表皮の削剥術が一般的な治療法として用いられています。