ラリー孔ヘルニア

初診に適した診療科目

ラリー孔ヘルニアはどんな病気?

ラリー孔ヘルニアとは、横隔膜ヘルニアの中の傍胸骨孔ヘルニアの一種で、横隔膜に穴が開き、その下にある内臓が胸骨後部左側に脱出してしまう状態のことです。右側に内臓が脱出するものをモルガーニ孔ヘルニアと呼び、ラリー孔ヘルニアと区別されています。先天性のもので、無症状であることも多く、胸部のエックス線検査で初めて気付くこともあります。

主な症状

ラリー孔ヘルニアとは横隔膜ヘルニアの一種で、腹部の臓器が横隔膜を通して突出している状態を指します。先天性と後天性の物があり、症状としては横隔膜の胸骨に付着している部分の癒着が弱い場合腹圧によって胸骨の後部に腹腔内の臓器が後部に突出します。左側に突出した場合はラリー孔と呼び、右側の場合はモルガニー孔ヘルニアと呼ばれます。

主な原因

ラリー孔ヘルニアは横隔膜が左側の胸骨に付着する部位が弱い場合に発症しますが、その原因は横隔膜の弱さです。左右の肺、胸椎、胸骨に囲まれた縦隔は横隔膜の下部にある腹腔よりも圧力が低いため、横隔膜が弱いと腹圧によって肝臓や胃などの腹腔内臓器が胸骨後部に抜け出します。ほとんどは先天性ですが、ちょっとしたはずみで臓器が胸骨後部に抜け、ラリー孔ヘルニアを発症する場合もあります。

主な検査と診断

ラリー孔ヘルニアの基本的な検査方法は、胸部の雑音を聴診する事が多くなります。この雑音の有無がこのヘルニアの基本的な検査方法になる事に加え、胸部のレントゲン検査も併用され、より正確な診断をする為に患部の詳細な情報を収集します。又、近年では超音波を利用した検査でもこの疾患を発見できるようになり、複数の検査方法が用いられています。

主な治療方法

基本的なラリー孔ヘルニアの治療法は手術になります。このヘルニアを発症しているケースでは、腹部で内蔵が胸部に入り込んでいる事を確認して、横隔膜と胸骨の安定性を補う事が必要であるために、開腹して手術を行います。しかし、最新の術式では腹腔鏡を用いた手術を行うことで、患者様の身体的な負担を抑えた手術が出来るようになっています。