未分化生殖腺 ミブンカセイショクセン

初診に適した診療科目

未分化生殖腺はどんな病気?

未分化生殖腺とは、脊椎動物において性を決定する生殖腺がまだ未熟な状態であり、精巣・卵巣のどちらへも分化可能な状態です。。生殖腺は中間中胚葉の一部から発生し、性決定遺伝子によってどちらに分化していくかが決定されます。雄であれば精巣へ、雌であれば卵巣へ分化します。一般的な哺乳類では、受精時の性染色体の組み合わせによって性が決定されます。

主な症状

未分化生殖腺の症状として、男女どちらかへの性特化の不安定さがあります。思春期に二次成長を迎える際に、外見上男女いずれかの性への特化がしずらい、または染色体上の性とは反対の性へ特化してしまう場合があります。また、外見上は男女いずれかに特化している場合にも、精巣や卵巣の機能が十分に成熟しないことで、妊娠が望めない場合もあります。

主な原因

未分化生殖腺はSRYの発現が胚の性決定をするファクターとなっており、遺伝子異常などが原因となって未分化になる生殖腺を発生させることになるものです。ここで成長に関与するSRYは生殖腺の成長過程における段階で直接関わるものではありませんが、遺伝子情報の異常などが主な要因となることで病状が現れることに繋がると考えられております。

主な検査と診断

未分化生殖腺はどのような検査方法が用いられるかというと、手術により摘出した組織細胞を診断する方法があります。初段階では、医師の視診、触診による診断を行い、また、尿検査や、血液検査によっても初期診断を行うことが出来ます。生殖腺の分化が未熟で完全でないために、雌雄の区別の判断がつかないので、形態の差が認めにくくなっています。

主な治療方法

未分化生殖腺の治療法としては、先天性副腎皮質過形成症による疾患について、糖質コルチコイドと必要によって鉱質コルチコイドを生涯内服していくことが必須です。このほか様々な症状があるので、それに応じた治療法によって治療していきます。悪性腫瘍のリスクが伴う場合は、未分化生殖腺を摘出する場合もあります。どの治療法になるかは、小児科の専門医の判断で決まります。