未分化星細胞腫

未分化星細胞腫はどんな病気?

星細胞腫とは5歳から14歳までの若年層に多い腫瘍のことで小脳によく発生します。症状としては足のふらつきなどがありますが、発症するまでは気が付かないことが多いです。診断にはCTやMRIを用いて、外科手術や放射線治療などを必要とします。未分化星細胞腫は悪性度がグレード3で高く未分化のため進行が速くなり特定しにくいため診療が困難です。

主な症状

未分化星細胞腫とは、神経膠腫の1つです。症状は一般的な脳腫瘍と同じものが現れます。代表的な症状として、頭蓋内の圧が高くなるために起こる頭蓋内圧亢進があります。中でも現れやすいのは、頭重・頭痛、吐き気、うっ血乳頭であり、これらを総称して脳腫瘍の3主徴と言います。また、局所症状として、片麻痺、言語障害、運動障害、視力障害が出現します。

主な原因

未分化星細胞腫は神経細胞を支えるグリア細胞であるアストロサイトの癌化が原因で生じる星状細胞種の1つです。星状細胞腫の中でも特に分化が早く病態の進行が早いのが、この未分化星細胞腫です。これは、中枢神経系のどこにでも発生する可能性があります。所見としては頭痛・嘔吐、性格や感情の変化・発作などを引き起こし、治療により予後数週間程度の延命は期待できるものの致死率の高い病気です。

主な検査と診断

未分化星細胞腫の検査方法としては、CTやMRIなどを用いて腫瘍のある部位、大きさ形状などを詳しく調べていきます。特にSPECT、PETなどを行うことによってより詳しく特定することが可能です。眼底検査でうっ血乳頭の有無を調べるほか、腫瘍マーカー、ホルモン値をみるため血液検査も行ってみます。手術が必要な時は造影剤を使用して脳血管撮影も行います。

主な治療方法

未分化星細胞腫はグリア細胞と呼ばれる脳を構成する細胞に由来していて、橋グリオーマと呼ばれる子供の橋脳に発生することもあります。ただ大人に発生することが多いです。治療は可能な限り手術的に腫瘍を摘出して、放射線治療と科学療法を行います。どちらも、グレード1~グレード4にまで分けて、早期に適切な治療法を行えるようにしています。