慢性精巣炎 マンセイセイソウエン

初診に適した診療科目

慢性精巣炎はどんな病気?

慢性精巣炎の症状は、最近では、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)に伴って起きる急性の精巣炎とは違って、ほとんど見られなくなったものです。稀ではありますが、起きた場合には結核性の睾丸炎によるものがほとんどです。発疹や、疼痛はほとんど見られないですが、睾丸が徐々に腫れて行きます。予防的に使用される抗生物質で起こることは少ないです。

主な症状

慢性精巣炎は急性精巣炎のように、急速な精巣の腫れ上がり方や激しく疼くような痛みの症状はありませんが、何となく精巣に違和感を持ったり、急性精巣炎ほどではありませんが、鈍痛がずっと続いたりします。日常生活に支障を与えるような症状は出なくとも、放置してしまうとどんどん炎症が悪化していき、前立腺炎や尿路系の病気も合併することがあります。

主な原因

慢性精巣炎をきたす原因は男性性器の尿道を伝って感染をする大腸菌などの体内に保有している細菌によるものとされています。何らかの理由によって男性性器の尿路から細菌が侵入することで、精巣と呼ばれる一般的には睾丸と称される男性の性機能の根源ともいえる臓器にそれらの細菌が感染して、長期間にわたって感染部位に滞留することで慢性的な疾患状態を呈します。

主な検査と診断

慢性精巣炎の検査方法はまず尿中の白血球と細菌の検査をします。しかし、慢性精巣炎は白血球のみが発見されて菌が見つからない場合が多く、原因菌の特定ができないことがあります。その場合は結核性の疑いがあるため特殊な検査で尿中の結核菌を調べます。また、慢性尿路感染や他の病気を合併している可能性もあるため、腎や膀胱、前立腺などの尿路も検査します。

主な治療方法

急性の病気であれば1週間を経過して自然的に治るのが普通ですが、ウイルスや細菌による状態や年齢によって、慢性化することもあります。慢性化した場合の慢性精巣炎の治療法として、ガンマグロブリンという物質を注射する事によって、慢性精巣炎の発祥が減少する場合もあります。結核性による場合もあるので、精密検査を受けて、結核の場合は結核の進行を食い止める治療を行います。