変身妄想 ヘンシンモウソウ

初診に適した診療科目

変身妄想はどんな病気?

変身妄想は自分が他の何かに変身してしまうと思い込む状態を指し、現在の精神医学では統合失調症の症例の一つとして扱われています。統合失調症は精神状態や脳の機能に異常がある場合に発症しやすいのが特徴です。妄想に取りつかれると生活に支障をきたし、場合によっては自分や他人に攻撃的になることもあります。現在では投薬治療を施したり、カウンセリングを行う治療が主流になっています。

主な症状

変身妄想にかかることで、自分が何かの植物や、動物になってしまったかのように思い込みます。そして、植物のようにまるで動かなくなったり、動物のようにとても野生的な行動を始めたりします。実際には絶対に、あり得ないようなことを真実だと思い込んでしまい、周囲の人たちに対しても、そう振舞ってしまうという症状が変身妄想の基本の症状です。

主な原因

変身妄想の原因としては、統合失調症によるものがほとんどとされています。統合失調症にかかった際には、中脳辺縁系のドパミン神経が、ひどく過活動を起こしているのですが、そのドパミン神経の過活動によって、変身妄想を起こしてしまうのではないかと考えららています。確定はなされていないのですが、ドパミン遮断薬が有効となっているため、原因は過活動によるものと示唆されています。

主な検査と診断

変身妄想の検査方法は精神病一般に用いられる鑑定方法が用いられます。広義の意味での統合失調症や精神分裂病などに分類されるためこれらと同じ鑑定方法が取られることが一般的です。検査方法としては専門の精神科医による問診や簡単なテスト、テーマを与えて患者に絵を描かせるなど様々でカウンセリングの延長線上で検査を行うといったケースが一般的です。

主な治療方法

変身妄想の治療法は、精神療法や薬物療法などがありますが、確実に効果があるかどうかは個人差があります。完全な治療法は現在では存在しませんが、カウンセリングで少しずつ改善するといったケースは多いです。薬物療法の場合は、うつ病で使用するもので効果がある場合があります。妄想には度合いがあるため、それに合わせて治療した方が良いです。