成人発症スチル病 セイジンハッショウスチルビョウ

初診に適した診療科目

成人発症スチル病はどんな病気?

成人発症スチル病は、成人において、関節の異常の他、発熱や発疹などの全身に対する症状を表す病気です。元々は小児に見られる病気でしたが、成人になって発症する例も確認されるようになりました。原因は解明されていないものの、病原となる微生物による感染がこの病気を引き起こし、全身に対して各種の免疫異常を引き起こすものと考えられます。

主な症状

成人発症スチル病は10代から30代くらいの女性に多く見られ、高熱や関節痛、皮疹などが症状として現れます。発熱時に全身に紅斑が認められるのが特徴です。関節炎を引き起こすことによって身体に強張りが出たり、ノドの痛みが認められる場合もあります。発症者の半数以上に肝臓や脾臓の腫れが認められ、重症化すると胸膜炎や心膜炎に発展する場合があります。

主な原因

成人発症スチル病の原因は、正確には不明とされています。しかし、関節リウマチと似ていることから、ウィルスなどの病原微生物による感染がもとになり、それに免疫異常がからんで発症する自己免疫疾患なのではないかと考えられています。またその他にも、血中のフェリチンが異常に増えることから血球やリンパ球を作り出す組織である網内系の異常とも考えられています。

主な検査と診断

成人発症スチル病の検査方法としては、血液検査を行うことによっての数値で検査する必要があります。この病気は、非常に判断の難しい病気となっていますので、注意して診断する必要があります。血液検査の、白血球の上昇や、CRPの上昇や、フェリチンの上昇で判断します。注目すべき数値は、フェリチンの上昇ですので、この点に注目する必要があります。

主な治療方法

成人発症スチル病では、炎症を抑えるためにステロイド薬の使用がとても効果的な治療法となってきます。しかし、炎症が強い場合には炎症を抑えるために大量のステロイド薬を使用する必要があり、その副作用として骨粗鬆症や緑内障、高脂血症、合併症の併発などが出るおそれがあります。そのため、これらの副作用にも気を配りながら対処をしていく必要があります。