子宮膣部びらん

初診に適した診療科目

子宮膣部びらんはどんな病気?

子宮膣部びらんとは、子宮膣部表皮が欠損し、赤見える状態のことを指します。びらんとはただれているという意味ですが、子宮膣部びらんは子宮の入り口がただれているという意味ではなく、びらんのように見える場所があるという状態です。
原因は卵胞ホルモンが深く関わっているため、月経のある女性の多くにこの症状があると言われています。症状として、特に何もない場合もありますが主な症状としておりものの増加が挙げられます。
特にひどい症状がなければ治療は必要ないですが、症状が気になる場合には凍結療法やレーザー療法などの治療を行う場合があります。

主な症状

子宮膣部びらんがあっても、特に症状のない場合も多くあります。
ただしびらんがあると帯下がアルカリ性に傾くために、おりものが増えたり、膣炎になりやすくなり、場合によっては性行為やタンポンの使用などによって不正性器出血を繰り返すことがあります。
そのような症状があるときには治療が必要です。

主な原因

子宮膣部びらんの原因には、エストロゲンという女性ホルモンが大きく関わっています。
月経がはじまり思春期になると、エストロゲンの作用によって子宮膣部がふくらんで、内側の円柱状皮と呼ばれる部分が外側にめくれてきます。つまり、外子宮口付近が外側に開くようになり、中側の頸管内腔が露出します。これが赤くただれているように見え、びらんとなります。
性成熟期の女性の多くにみられ、病気ではありません。

主な検査と診断

子宮腟部びらんの検査方法には、まず子宮膣部びらんと子宮頸がんを区別するために、子宮がんの検査を受けます。なぜこれを検査するかというとただれてしまった子宮膣部が子宮頸がんも一見ただれて見えるので検査する必要があるのです。
方法としては、子宮細胞検診、コルポスコピー、超音波検査、組織診などあります。しかしびらん自体に異常がないことも多いようです。

主な治療方法

子宮膣部びらんの治療法としては、膣錠を入れることや膣洗浄をすることで、大抵の場合は良くなります。
しかしそれでも良くならなかった場合には、レーザー療法として患部を灼き蒸発させたり、電気メスで凝固させたり、冷凍法として患部を凍らせたりして対処します。
治療は外来で簡単に行ってもらうことができ、通院は、通常二週間から三週間ほどかかります。