急性高山病 キュウセイコウザンビョウ

初診に適した診療科目

急性高山病はどんな病気?

急性高山病は、急激に標高の高い場所に登ったときに起きる病気です。平地と比べて酸素の薄い標高の高い場所では体に取り込まれる酸素の量は減少してしまいます。そのため、血液中の酸素の量が減ってしまい急性の呼吸困難や中枢神経の異常が現れるようになるのです。この病気の場合、症状の軽いものであれば数日で治まりますが、重症の場合には早急に治療の必要な状態に陥ることもあります。

主な症状

急性高山病の症状としては、頭痛や倦怠感、虚脱感、食欲不振、睡眠障害、顔や手足のむくみ等が代表的です。「風邪をひいたかもしれない。」と訴える人も多いようです。また、運動失調も現れます。バランスを保つのが難しい、ふらついて蛇行して歩いたり、倒れて立ち上がれない等です。うつらうつらしたり、無気力、錯乱、昏睡などが見られることもあります。

主な原因

急性高山病は、急速に高度の高い所へ登ることによって起きます。高所は酸素濃度が低くなり、人間の体は低酸素状態となります。人間の体内では酸素運搬機能を高めようと血液に変化が生じます。すると血液の粘度が高まり、呼吸をしてもうまく酸素が循環せず、さらに血液の粘度が高まり低酸素状態になるという悪循環に陥ります。これが主な原因です。

主な検査と診断

急性高山病は、高い山地などの山に登った時に、体内に流れる血液中に含まれる酸素が少なくなる為に意識の障害やめまいなどを伴う病気であります。検査方法は、一般的に血液検査にて血液中に含まれる赤血球の量や酸素の量を測定します。血液中の赤血球の量や酸素の量が極端に少なくなると、めまいや失神になりやすくなるという検査結果が出ます。

主な治療方法

急性高山病とは、高地に不慣れな人が海抜2500m以上の場所に数時間で達した場合に発症する病気です。この病気の治療法は、血液中の酸素濃度を測定し軽症であれば、安静にし副腎皮質ホルモン薬や鎮痛薬と、酸素吸入により回復します。重症の場合は早急に低地に移送し、ステロイド薬と抗生物質による薬物療法を行います。症状改善には海外遠征時に使用される、携帯型高圧チェンバーも有用です。