薬剤性味覚障害

初診に適した診療科目

薬剤性味覚障害はどんな病気?

薬剤性味覚障害とは、特定の薬剤によって味覚が障害される現象を表します。これらは、舌の表面に存在するミライ細胞が障害を受けて発症する場合もあれば、細胞ではなく味覚をつかさどる神経の機能障害によって発生する場合があります。いずれにしても原因となる薬剤の使用を中止することによって、ほとんどの場合は改善すると考えられています。

主な症状

薬剤性味覚障害の症状は、味(甘・塩・酸・苦)が感じにくくなったりする。食事がおいしくないと感じる、食べ物の好みが変わってしまう。金属味や渋みなどの嫌な味がする、一部味を感じないところがある、口が渇く。特定の味を感じなくなってしまったり、味を取り違えてしまったりする。苦味や塩辛さが口の中を占めてしまうなど、味覚に(異変)が起こります。

主な原因

薬剤性味覚障害の原因は、主な投薬によっての副作用や薬物との相性によって引き起こされる味覚生涯の一種に当たります。これらに該当する薬物は、抗うつ剤や抗がん剤、降圧薬などの薬物の服用時に多く現れることがあります。また、年齢も高齢者になるほど発症する確率が高くなり、それとともに、投薬の機会が多くなるためさらに症状を加速させる危険性があります。

主な検査と診断

薬剤性味覚障害の診断では、耳、鼻、口腔の診察の後、血液検査、尿検査、腎機能の検査などが行われるのが一般的です。加えて亜鉛・銅・鉄などの血清中の微量金属の測定も行います。味覚機能の検査方法では、鼓索神経と舌咽神経の神経領域を中心に行います。具体的な検査としては、電気味覚検査、神経障害に起因する味覚障害の診断に有効な濾紙ディスク法検査があります。また、食塩のついた試験紙を舐める簡易的な検査もあります。

主な治療方法

薬剤性味覚障害とは何らかの薬を飲んだことで人が本来持っている甘い・辛い・酸っぱいといった味覚が感じられなくなる障害です。治療法としてはまず今飲んでいる薬の使用をやめ、薬剤師や医師に相談することが大切です。原疾患治療のため、薬を飲むことをやめることができない場合は薬剤を変更する場合があり、症状の回復が見られない場合は航空外科や耳鼻咽頭科などで味覚検査を行います。