ペンドレッド症候群

初診に適した診療科目

ペンドレッド症候群はどんな病気?

ペンドレッド症候群は、遺伝子の染色体異常などによって発症する病気です。甲状腺腫を併発し、多くの患者に内耳や蝸牛について奇形が見られます。このような耳の器官の奇形によって、難聴の病状が見られます。また、めまいや平衡感覚への障害をもたらします。患者の半数には遺伝子異常が認められるものの、他の患者の発病の原因は現在も判明はしていません。

主な症状

ペンドレッド症候群の症状には、感音性難聴、甲状腺腫とヨード有機化障害の3つがあります。難聴は殆どの場合、幼児期から現れ、程度はさまざまです。甲状腺腫も幼児期に発見されますが、大きさはさまざまで、殆どの場合は甲状腺機能障害でイメージされる他の不調が現れることはありません。この甲状腺腫はヨード機能障害が関係していると言われています。

主な原因

ペンドレッド症候群は遺伝子の異常が原因で起こる病気です。その遺伝子はPDS遺伝子と名付けられており、この遺伝子に異常があるかどうかを調べることで病気の有無を検査することができます。PDS遺伝子を作る重要な部分は約2400もの塩基でできていますが、すくなくともこのうちの二つに異常が確認されれば罹患者であると診断されます。

主な検査と診断

ペンドレッド症候群の検査方法は、聴力検査や画像検査、遺伝子解析などによって行っていきます。この病気では、先天性の難聴がある場合が存在します。また、内耳に異常があるかを確認するための、CTやMRIといった画像検査を実施します。さらには、遺伝子の解析検査によって、患者の遺伝子に変異が見られるかどうかをチェックすることも可能です。

主な治療方法

ペンドレッド症候群とは、音感性難聴、甲状腺腫、ヨード有機化障害の3つをあわせもつ常染色体異常の病気です。この病気の治療法は、疾患に合わせた治療を行います。音感性難聴に対しては、補聴器や人工内耳を装着することで聴力を補います。甲状腺腫に対しては、甲状腺ホルモン剤(チラージンS錠)を処方します。ヨード有機化障害は遺伝子が原因のため、効果的な治療はありません。