ポリオ ポリオ

初診に適した診療科目

ポリオはどんな病気?

ポリオとは、急性灰白髄炎のことである。ウイルスによって脊髄の灰白質が炎症をおこす病気。初期症状は、発熱や嘔吐下痢、倦怠感などだが、熱がさがる頃に足や腕に弛緩性の麻痺がおこる。ときに死亡する危険もあり、また、5人から10人に一人の確率で終生麻痺が残ることも。予防には、経口ワクチンもしくは不活化ワクチンが非常に有効とされている。

主な症状

ポリオは、ウイルスが経口的に体内に入り、咽頭や小腸の粘膜で増殖しリンパ節を介して全身に広がって、中枢神経系に達し、運動ニューロンに感染します。この疾患の症状としては、発熱、頭痛、咽頭痛、嘔吐などの風邪と似ております。麻痺型で発病する患者さんは、0.1から2パーセントほどです。麻痺が進んできますので、治療法としては、対症療法をおこないます。

主な原因

ポリオの原因はウイルスであるといわれています。このウイルスが口や鼻などに接触をすることで、体内に入り込み、それが感染するということになって発症するのです。ウイルスが感染してしまう理由は、国外での感染ということはいまではまったくなくなっており、それは考えられないこととされています。いま起きているのは幼児期での感染であり、これはワクチンの摂取によって起こっているとされています。

主な検査と診断

ポリオウィルスの検査方法としては、まず血液検査でウィルスに対する抗体を見ます。特に約2週間後に抗体の数値が上がっていれば、ウィルスが侵入したと判明します。また、便や喉をぬぐった検体からウィルスを調べる検査や、最近では遺伝子をPCRという技術で増やして行なう遺伝子検査もあります。またMRIという磁気による検査では、脊髄の運動神経の状態までも確認することが可能です。

主な治療方法

ポリオは、現在でも有効な治療法がないため、ワクチン接種に代表される予防が重要となります。これまで、わが国では生ワクチンの使用が基本でしたが、2011年に生ワクチンを接種したことに伴って本疾患を発病した例が数件報告され、一時社会問題にまで発展したことから、その後になり、不活化ワクチンの使用と啓発の動きが急速に広がっています。なお、ここ20年余り、生ワクチン以外で発病したケースの報告はありません。