銅欠乏症 ドウケツボウショウ

初診に適した診療科目

銅欠乏症はどんな病気?

銅欠乏症は、体内の銅成分の不足によって発病する病気です。貧血や疲労感、皮下出血などの症状があります。通常では、食生活が原因による銅の不足ということは稀です。タンパク質の栄養障害や重度の下痢、あるいは、未熟児がこの病気を発症することがあります。また、鉄や亜鉛を大量に摂取したことにより、銅の吸収障害を引き起こすこともあります。

主な症状

銅欠乏症は、反芻類の脊柱湾曲症に似た症状がでることがわかってきています。例えば、けいれん、進行性の痙性、運動失調、ニューロパチーが挙げられます。ニューロパチーでは、運動神経や感覚神経などの末梢神経の正常な伝達がうまくいかなくなります。また、貧血を伴うことがあるほか、臨床では亜急性連合性脊髄変性症と同じ異常がみられます。

主な原因

銅欠乏症の原因としましては、銅を十分に含んでいない高カロリー輸液や胃バイパス手術が要因となる場合が多々あります。消化管から吸収する際には、銅と亜鉛が競合するため、亜鉛を長期間に渡り摂取しすぎると銅欠乏が生じる場合もあります。亜鉛の過剰摂取は、例として義歯接着剤の使いすぎでも起こりえます。逆にいってみれば、銅過剰状態を治療するには、亜鉛製剤を使用して治療することもあります。

主な検査と診断

銅の欠乏によって引き起こされる銅欠乏症は、心肥大や貧血などの影響が出る事が特徴です。人間の体に含まれる銅の検査方法は、一般的には血液検査による銅の成分の割合を確認する事です。血液の中に含まれる銅の成分が極端に低下しているならば、銅の成分が多い魚介類などの中心とした食事で、血液中の銅に関する欠乏を直していくことが一般的です。

主な治療方法

銅欠乏症の治療法は、銅を多く含んでいる食材を摂取し、不足している銅を補うことによって治療を行います。食事のメニューは管理栄養士に考案してもらいますが、銅を多く含んでいる食材には、牛レバーや小魚、干エビ、カシューナッツやココアなどがあり、これらの食材を摂取することによって治療を行います。ただし、過剰摂取は悪影響を及ぼしますので、医師や管理栄養士の指導に従うことが大切です。