食道異物 ショクドウイブツ

初診に適した診療科目

食道異物はどんな病気?

ピーナッツやアーモンドなどの固形食物や、硬貨やボタン電池、入れ歯といった異物を誤飲した後に嘔吐や窒息といった症状を訴えた場合、食道異物を疑います。対応として、まず胸腹部単純X線画像や、胸部CT、ガストログラフィンといった各種画像検査を行い、異物の性状と場所を確認します。その後、内視鏡や食道直達鏡を用いて異物の摘出を試みます。

主な症状

食道異物の症状は、まず食べたものが飲み込めなくなり、これと同時に嘔吐や吐血を繰り返す物が多いです。胸痛も現れる場合があり、この場合は食道に穿孔を起こしてしまい、食道組織が破壊されてしまいます。程度が重くなった場合は呼吸困難、発熱、腹痛も並行して起こるようになります。また、魚の骨などの鋭利な異物については体内へ刺さって侵入してしまい、最悪の場合死のケースもあります。

主な原因

食道異物は、物を上手く飲み込めないことにより引き起こされる病気です。原因は、いくつか考えられます。まず、幼児や老人など、特定の年代の人の場合、嚥下機能が未熟だったり低下していたりすることが考えられます。次に、病気などで身体に麻痺や障害があると、飲み込むための筋肉が上手く使えずに、物が詰まることがあります。また、唾液の分泌が減ると、物が食道を通過しにくくなり詰まることがあります。

主な検査と診断

食道異物とは、誤って異物を飲み込み、それが咽喉や食道に停滞してしまう症状です。検査方法としては、飲み込んだものが、硬貨、電池、入れ歯の場合は胸部・腹部のX線検査。X線を透過する食物やおもちゃなどは、水溶性造影剤を使用して食道の造営を行う方法もあります。小さい針などは見逃してしまうこともあるため、治療目的も兼ねて内視鏡検査が必要となります。小児がいる方は気をつける必要があります。

主な治療方法

食道異物の治療法は、主にふたつの方法があり、ひとつは異物を口から引きぬく治療ともう一つは食道につっかえている異物を胃下垂に落とす方法です。また、異物の種類によっても方法が大きく変わってきます。魚の骨などの鋭利な異物は内視鏡摘出を行う必要が極めて高く、大掛かりの手術になる場合が多くあります。なお、食道に滞在している時間についても大きく治療に関係があります。