気息性嗄声はどんな病気?

気息性嗄声は、息漏れによる音声障害です。声帯の間に大きい隙間ができることによって息漏れが発生します。その結果として、正常な発声ができなくなる病気です。声帯を動かす機能を持つ反回神経が麻痺していたり、あるいは腫瘍などの発声が原因となり、声帯の動きが悪くなったり麻痺することによる大きな息漏れが、音声の発声障害を引き起こします。

気息性嗄声の主な症状は?

気息性嗄声の症状は、ささやき声に息漏れが混じるような声です。声を出す時にスースーと息が漏れるようなかすれた感じがします。息を吸い込むときにゼイゼイ音がしたりします。初期はむせやすくなる場合があります。食道や甲状腺に異常が見受けられる人に嗄声が起こるケースがあります。声量が低下したり、会話に短い途切れが入ることもあります。

気息性嗄声の主な原因は?

気息性嗄声は、腫瘍による圧迫・浸潤や手術による傷害、また、神経炎による反回神経の傷害が原因になって起こります。反回神経は、走行が長く、甲状腺や食道、肺などと接するために、これらに生じた腫瘍や転移リンパ節によって障害されやすいと言われています。反回神経は、左側の方が長いため、神経障害は左側に起こりやすいと考えられています。

気息性嗄声の主な検査と診断方法は?

気息性嗄声の検査方法は 声の異常の程度や種類を検査し、原因 をつきとめます。そして的確な治療法が選ばれます。 問診 ではいつから異常に気づいたかを聞き、産まれてすぐなのか、あるいは思春期ごろなのかなど時期によって、発声障害が生まれつき か、先天性でないものかがわかります。 視診では 声帯を観察します。これには、直接肉眼で観察 する方法、ファイバースコープなどを用いて観察す る方法などがあります。

気息性嗄声の主な治療方法は?

声門を拡張する治療法を受けると、声がスムーズに出るようになって気息性嗄声を治療することが出来ます。症状が軽い嗄声の場合は、ビタミン剤とステロイド剤の投与で声帯の異常を治療する事が可能です。腫瘍が出来ていない場合は、声帯の筋肉を鍛える訓練を受ける治療で手術を受けることなく、音声障害と声門の麻痺を完治させる事が出来ます。声帯に腫瘍がある時は、切除する必要があります。

気息性嗄声の初診に適した診療科目