乾燥症候群 カンソウショウコウグン

初診に適した診療科目

乾燥症候群はどんな病気?

乾燥症候群とは、ドライアイやドライマウス、ドライスキン、ドライバジャイナなどを全身の乾燥症状を一つの症候群としてとらえた名前です。この症候群のバックグラウンドにはストレス社会やエアコン利用、口呼吸、テレビ視聴、食生活の変化(噛まない食事や欧米化された食事)、コンピュータ社会などがあります。また、女性ホルモンの働きも深く関わっています。

主な症状

乾燥症候群とは、全身の乾燥症を一つにまとめて捉える表現です。その為、症状としては様々なものがあります。代表的なものは、口が渇くドライマウス、目が渇くドライアイ、肌が渇くドライスキン、膣が渇くドライバジャナなどです。特に女性に多く見られます。乾燥を放置していると、疲れや様々な病気の原因にもなりますので、早めの治療が必要です。

主な原因

乾燥症候群の原因は、多くの場合は唾液腺からの唾液の分泌が低下することによって起こります。高齢者の場合は、老化によって唾液の分泌が低下することに起因します。高熱や下痢などで脱水症状になったり、糖尿病やバセドウ病、尿毒症、鉄欠乏性貧血が引き金になることもあります。口腔癌の放射線治療に付随する、薬の副作用によっても起こります。

主な検査と診断

乾燥症候群とは、目や口、肌や膣など全身の各部で乾燥症状がおきる病気のことです。この病気の検査方法は、生検病理組織検査で唾液腺や涙腺の組織を採取し顕微鏡で観察します。また血液検査により、血液中に抗Ro/SS-A抗体や抗La/SS-B抗体が含まれているか確認します。口の検査では、ガムテストや唾液腺造影検査、唾液腺シンチグラフィを行ないます。目の検査ではシルマーテスト、ローズベンガル試験など行ないます。

主な治療方法

乾燥症候群とは、口・目・肌・膣など全身にあらわれる乾燥症状を指して言う病気のことです。この病気の治療法は部位別に対症療法を行います。乾燥肌に対しては、ビタミンA・C・Eと抗酸化作用のあるフラボノイドを摂取します。目の乾燥に対しては、人工涙液の点眼や涙点プラグにより治療します。ドライマウスは内服薬や唾液分泌促進トローチにより乾燥を緩和します。膣の乾燥はホルモン補充療法が効果的です。