家族性パーキンソン病

初診に適した診療科目

家族性パーキンソン病はどんな病気?

一般に、パーキンソン病は、中脳黒質にあるドーパミン産生物質の低下により、安静時振顫、筋固縮、無動あるいは過動を来す疾患で、本疾患に対する罹患者数の5~10%に家族歴が認められ、遺伝的に発症するとされています。こうした血縁者に既往歴のある状況でパーキンソン病を発症した場合に、「家族性パーキンソン病」と呼んでいます。たった一つの遺伝子異常で起こるケースも存在します。

主な症状

家族性パーキンソン病とは、遺伝により発症するパーキンソン病のことで、パーキンソン病患者の一割を占めると言われています。優性遺伝と劣勢遺伝があり、優勢は2分の1の確率で劣勢は4分の1の確率で発症します。パーキンソン病の症状は、じっとしているときに震えたり、筋肉がこわばり動きが鈍くなります。また動作全体が緩慢で、歩行障害と姿勢反射障害があらわれます。

主な原因

パーキンソン病のうち、患者全体の5~10%にあたる「遺伝が原因」なものを「家族性パーキンソン病」といいます。どの遺伝子が引き金となるかは まだ完全には明らかではなく、将来の研究が待たれます。優性遺伝の場合、父母からの遺伝子1本づつのうち、どちらか片方に異常があれば発症します。一方劣性遺伝ですと2本の遺伝子両方ともに異常がなければ発症はせず、保因者(患者を生む可能性のある個人)となります。

主な検査と診断

遺伝よっておこるとされている家族性パーキンソン病は、パーキン遺伝子やアルファシニュクレイン蛋白遺伝子の異常が注目されています。検査方法は、末梢血を用いた遺伝子検査が行われています。非常に日数のかかる検査となっています。これまでに家族性の原因とされている関連遺伝子は、いくつか同定されており、遺伝的要素と環境的な酸化ストレスなどにより発症するのではないかとされています。

主な治療方法

家族性パーキンソン病の治療法として、薬物療法が行われます。この病気には現在において確実な治療薬はありません。そのため、症状緩和のための補充療法によって治療を行います。この病気を罹患した患者はドーパミンを不足しています。そのため、薬剤によって患者の体内にドーパミンを補充していく方法を用いて、病状を緩和させることができます。