横紋筋肉腫 オウモンキンニクシュ

初診に適した診療科目

横紋筋肉腫はどんな病気?

横紋筋肉腫は、主に小児に発症する悪性腫瘍で、約60パーセントの症例では10歳以下にみられます。また身体のどこの部分にも発生する可能性がありますが、最も多いのは眼の周りや傍髄膜で、これは約35パーセントを占めています。原因は遺伝子異常としか分かっておらず、詳しい事は未だに不明です。主な治療方法は手術や抗がん薬・放射線療法を組み合わせるのが一般的な治療です。

主な症状

横紋筋肉腫の症状は、主に発生した部位に瘤ができる点がまず挙げられます。治療を怠り、放置してしまうとその瘤から痛みを伴い、瘤が周りの神経を圧迫して血流障害などを引く起こす可能性もあります。これに伴い圧迫されて機能不全となってしまった場合、視覚異常や聴覚異常など視神経や中枢神経系の障害もあわせて引き起こされてしまう可能性があります。

主な原因

横紋筋肉腫の原因は、遺伝子異常によるものと考えられています。特定の染色体が配列異常など、何らかの複雑な遺伝子の異常によってこの病気が引き起こされていると推定されています。しかし、現在においても要因の特定には至っていません。また、神経線維腫症やリ・フラウメニ症侯群に罹患している場合に、この病気にかかりやすいことが分かっています。

主な検査と診断

横紋筋肉腫の検査方法は、生検や画像検査や骨シンチグラムなどによって行います。まず病変の組織を採取して、顕微鏡検査を行う必要があります。またケースによっては、遺伝子検査を必要とする場合もあります。さらに、病変の範囲を確認するためにMRI検査を行います。さらに、骨シンチグラムや骨髄生検によって、全身への病変の広がりを具体的に検査します。

主な治療方法

横紋筋肉腫では、外科的な手術と放射線による治療、抗がん剤の投与による治療法が採られます。悪性の細胞は画像による診断で他の臓器への転移が認められない場合でも、ひそかに体中に広がりを見せていることも多いため、抗がん剤による治療が手術よりも優先されて行われます。手足に発生した場合には、悪性の細胞と周囲の健康な組織を大きく切り取る形で手術が行われます。手術が難しいケースでは放射線による治療が行われます。