アルコール性肝線維症 アルコールセイカンセンイショウ

アルコール性肝線維症はどんな病気?

アルコールは肝臓に運ばれて分解されますが、過剰なアルコールの摂取は肝臓での処理能力を低下させることになります。そのような場合、肝臓には中性脂肪がたまることになり、アルコール性脂肪肝が生じます。このような状態になってもアルコールの摂取を続けるとアルコール性脂肪肝は進行し、肝臓の細胞や静脈に細い線維が生じてきます。このことをアルコール性肝線維症といいます。

主な症状

アルコール性肝線維症とは、大量の飲酒を続けている人に多く見られます。大量の飲酒を続ける事により発熱、黄疸、右上腹部痛、肝臓の圧腹、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状があらわれます。さらに進行するとアルコール肝硬変になり糖尿病、浮腫、腹水、痔出血、吐血が起こります。その他には、肝性脳腫や肺炎、急性腎不全、消化管出血などが起こり1ヶ月以内に死亡したケースもあります。

主な原因

アルコール性肝線維症の最も多い原因としては、体内でのアルコール処理に関する異常です。人間の体内では様々な物質を処理していますが、アルコールの処理が最優先されることにより、同時に退社することが不可能な脂肪が処理しきれずに残ってしまいます。そして、処理されていない脂肪が肝細胞に貯蔵されていくことで症状を引き起こすことにつながります。

主な検査と診断

アルコール性肝線維症は、自覚症状がないため、検査での発見がほとんどです。その検査方法としては、血液検査が挙げられます。血液検査で診断に使用される要素としては、GOT・GPT・γ-GPT値の上昇具合です。この病気で特に重要視されるのは、γ-GPTの値です。疾患の診断を確定する際には、これらのほかに、画像による検査が用いられます。

主な治療方法

アルコール性肝線維症とは、アルコール性肝障害の一種で、過剰なアルコール摂取による肝機能の悪化によって肝硬変などを発症する前段階の事です。肝臓部に倦怠感を覚えるほどの小さな自覚症状しか出ないため、肝機能数値が脂肪肝レベルだった場合は注意が必要です。しかしまだ投薬治療する段階ではなく、肝臓を健康体に戻す事が可能な段階です。そのためもちろん、主な治療法は断酒になります。