老人ぼけ ロウジンボケ

老人ぼけはどんな病気?

老人ぼけとは、加齢に伴う脳の障害によって痴呆、いわゆるぼけが観察されることを意味します。別の呼び方としては、老人性痴呆などがあります。これが起こる直接的な原因は様々ですが、日本人においては、脳の血管性のぼけが非常に多いと考えられています。脳の血管が障害を受けることによって、必要な部分に血液が行きわたらず、ぼけの症状が出てきます。

主な症状

人間の脳は高齢になればなるほど脳が萎縮していく傾向です。従って、高齢になれば脳の働きが悪きなって物を正しく覚えられなくなる傾向です。高齢者にとって、直前に物を置いた場所を忘れたりするなどの症状は、一般的な老人ぼけの状態でありますが、家族の身近な人の記憶を消失してしまうなどの状態を認知症の状態であります。認知症の場合は介護が必要です。

主な原因

老人ぼけは、老年期に起こるアルツハイマー型老年認知症と、脳血管性認知症、あるいはこの両者が合併している混合性認知症が原因となって引き起こされていることがほとんどです。脳がこの病気のために広範囲にわたって障害されて、物忘れや、精神、理性、知性に異常をきたし、回復の兆しがなくなってしまった状態にまで進行してしまった結果を示します。

主な検査と診断

老人ぼけの検査方法には、知能や記憶などに関係した心理検査、脳血流検査やCTやMRIなどの画像診断、認知症を引き起こすような身体の異常がないかのチェックがあります。また、精神機能だけではなく、運動能力の低下が見られないかという確認もします。これは発症時から時がたつほど悪化して顕著にあらわれ、寝たきりになって肺炎にもなると死に近いとされます。

主な治療方法

老人ぼけの治療法は、薬物療法、有酸素運動、ストレスをためないなど、いろいろあります。薬物療法は、発症初期でないと効果がない場合もあるので注意が必要です。有酸素運動は、治療だけでなく予防効果もあります。有酸素運動をし続けると、高齢になっても記憶力の低下現象が起きにくい傾向にあります。また、行動制限をしないことが重要でもあります。身の回りのことは、なるべく自身でさせるようにしましょう。