乳腺症 ニュウセンショウ

初診に適した診療科目

乳腺症はどんな病気?

乳腺とは母乳を生成分泌する臓器であり、成長や加齢に伴い女性ホルモンの影響を受けながら常に変化しています。
時に女性ホルモンのバランスが崩れ、乳房に小さなしこりができたり、痛痒を感じたりする等様々な症状がみられ、そのような症状を総称して広く乳腺症と呼びます。
しかしこれらは一時的な症状であって病気ではなく、特別な治療が必要とされるものではありません。
また、乳がんとの関連性も否定されています。

主な症状

乳腺症の主な症状の1つはしこりです。これは加齢やストレス、生活習慣などによるホルモンバランスの乱れによって、生理時に変化する乳腺に不均衡が生まれしこりのようなものが発生するというものです。
痛みには個人差があり、チクチクするものやズキズキするものと様々です。
痛みの大きな特徴は生理前に強くなり、生理が始まると弱くなることです。

主な原因

乳腺症は女性ホルモンの変動により起こる生理的な現象です。主な原因は、卵巣から分泌されるエストロゲンが過剰になることです。
エストロゲンが過剰になると、乳管周辺の血流が増えるため、乳管と乳管周辺が刺激されて腫れ、腫れることで乳腺の容量が増えて周囲が突っ張るような痛みや、しこりなどの症状が出ます。
女性ホルモンの変化には生理周期や加齢だけでなく、ストレスや自律神経などが影響しているとされています。

主な検査と診断

乳腺症の検査は乳がんの検査と同様に、マンモグラフィーと超音波検査を行います。
これらの検査で乳がんの疑いがある場合には針を刺して細胞を吸引し、顕微鏡で観察する細胞診や、吸引式組織生検を行うこともあります。

主な治療方法

乳腺症は病気とはみなされないので、積極的な治療は行わずに経過観察となることが多いです。
痛みが強い場合にはホルモン分泌を抑制する薬を使用することもあります。
生活面では、ストレスを溜めないように心がけ、適切なサイズのブラジャーを着用することが大切です。