薬剤性鼻炎 ヤクザイセイビエン

初診に適した診療科目

薬剤性鼻炎はどんな病気?

薬剤性鼻炎は、花粉症など鼻の病気の治療のために使った薬剤が、鼻の粘膜を腫らせて、鼻の閉塞感を引き起こしたものです。薬剤が原因で起こったものなので、アレルギー反応とは関係がありません。花粉の季節が終わったのに、ずっと鼻の調子が悪い場合は、この鼻炎が疑われます。点鼻薬や、内服薬によるものがあり、自分に何が合わないのか確かめる必要があります。

主な症状

薬剤性鼻炎の一般的な症状は、鼻閉を起こすことです。市販の点鼻薬を使い続けることにより、血管収縮剤入りの点鼻薬を使用するほど強くなっていきます。鼻閉を起こすことによって、鼻づまり、鼻呼吸が出来ない、顔面の違和感やだるさも抜けなくなります。また、どの点鼻薬を使っても効果が見られなくなります。特に乳幼児の場合は、急性中毒を起こす恐れもあります。

主な原因

薬剤性鼻炎は市販の点鼻薬を長期にわたり使い続けることで起こります。鼻炎を起こす原因には、点鼻薬に含まれている血管収縮薬剤(塩酸ナファゾリン、塩酸トラマジリンなど)があります。血管収縮剤は鼻炎に対して即効性があるのですが、長期に渡り使用すると血管を収縮する部分の働きに影響を与え、鼻粘膜は肥厚したまま、鼻閉を起こしてしまいます。

主な検査と診断

薬剤性鼻炎の検査方法は、鼻腔内の粘膜を綿棒にこすりつけ顕微鏡で拡大し観察します。鼻腔内の粘膜検査と問診で使用している薬剤を調べます。内服している薬や使用している点鼻薬の成分をチェックします。点鼻薬の使用を中止してこま目に鼻腔内の状態を見ます。可能ならば内服薬の使用も中止し、完全に薬物を使っていない状態を作り反応を見ます。

主な治療方法

薬剤性鼻炎の症状が見られたら、まずはそれまで使用していた点鼻薬の服用を中止します。そして医師に抗アレルギー剤、ステロイド系の点鼻薬を処方してもらう治療法をとります。ステロイド鼻炎薬は内服薬と違い副作用などもないので安心して使うことができます。鼻炎の症状が重く、改善が見られない場合はレーザー手術や外科手術が必要となる場合があります。