無害性心雑音 ムガイセイシンザツオン

初診に適した診療科目

無害性心雑音はどんな病気?

無害性心雑音とは、機能的に問題はないものの、心臓の拍動に雑音が観察されるケースを指します。機能性心雑音という呼びかたをする場合もあります。機能的に問題がないということは、日常生活を送るうえでも問題がないということですので、これを抱えていることに自身が気付くことなく、毎日の生活を送っているという人が非常に多いと言われています。

主な症状

無害性心雑音とは、その名前の通り心臓に異常がないのに、聴診器を当てると聞こえる心雑音のことを言います。生まれたばかりの赤ちゃんから、思春期頃までによく見られる症状です。音の大きさは、はっきりと聞こえるものから、かすかに聞こえる音までさまざま。健診では3人に1人ぐらいの割合で聞こえますが、成長にしたがってだんだん聞こえなくなってきます。

主な原因

無害性心雑音が聴取されるのは、小児から若年者、また、高齢者です。この心雑音は、生理的心雑音とも言われ、人体の構造が原因で聴取されると考えられています。若年者でこの心雑音が聴取されやすいのは、血流速度が早く、胸壁が薄いため、より直接的に心臓の音を聴くことができるためであるといわれています。高齢者の場合も同等な考え方により聴取されやすいといわれています。

主な検査と診断

無害性心雑音の検査方法として最も多く取り入れられているのが胸部X線写真の撮影です。胸部のX線写真を撮影することで症状が引き起こされているかどうかが判断できます。また、この検査によって症状の有無が判断が出来ない場合には心電図を検査として行うことがあります。心電図をとることによって、症状を発見できる可能性が高く存在します。

主な治療方法

無害性心雑音の治療法は、心臓自体の治療は必要ない場合が多いです。まず、検査で心雑音の原因を特定し、その原因を排除する必要があります。小児から思春期の方の胸部左上方で開かれる心雑音は、治療はする必要がありません。貧血や甲状腺機能亢進症、運動、発熱が原因となって発症している場合は、原因疾患の治療や、状態の回復に配慮した治療を行う必要があります。