斜頸 シャケイ

初診に適した診療科目

斜頸はどんな病気?

斜頸とは、頭が左右どちらかに傾き首を傾げるような症状のでる病気です。先天性の場合も多くその原因はまだ特定されていませんが、様々な説があります。向き癖の改善のために、向いている方向の反対側から声かけをする、テレビを置くなどで生後1歳までに9割程度が自然治癒しますが、1歳を過ぎても改善しない場合は、小児科あるいは整形外科の医師の診断に基づいた治療として装具療法や手術などが行われます。

主な症状

斜頸は一時的なものではなく、長期間その状態にある場合がほとんどである疾患ですから、その症状も慢性的なものが中心となると考えられます。それぞれのケースによってどのような現象が見受けられるのかは異なってきますが、例えば、いわゆる肩こりだとか、首周辺の突っ張り感や痛みなど、非特異的で慢性的な疲労に伴う現象が多く見受けられます。

主な原因

斜頸の原因は筋性と痙性に分けられます。筋性の場合は胸鎖乳突筋の短縮です。胸鎖乳突筋とは頸部の全面を斜めに走る筋肉です。胸鎖乳突筋の一部が分娩時に傷つき、頸部の前方の筋肉に腫瘤が発生するために起こります。痙性の場合、中枢神経や末梢神経の病気の症状の一部であったります。そうした病気がある場合、特定の動作や感覚刺激がスイッチとなることがあります。

主な検査と診断

斜頸であるかどうかは、複数の検査方法により判断します。まず第一に、外見上、頸部が一定以上の角度で傾いているかどうかを確認します。一定以上の傾きが確認された場合は、次にその頸部の傾きに頸部筋群や筋膜の過緊張や突っ張り感が伴っているかどうかを、触診により確認します。手で当該部位を軽く押したりしてみることによって、緊張があるかどうかを判断します。

主な治療方法

斜頸の治療法は、生後1歳半までは寝ているときに顔が正面に向くように、タオルや枕で工夫してあげたり、授乳時になるべく、むき癖にならない方向から声をかけてあげたりすることで、自然に治って行きます。成人してからの発生の場合は、その発生原因を突き止め、痛みを抑えるマッサージ療法や、理学療法などを行ったり、薬物療法を用いることもあります。