上皮小体機能亢進症 ジョウヒショウタイキノウコウシンショウ

初診に適した診療科目

上皮小体機能亢進症はどんな病気?

上皮小体機能亢進症とは、上皮小体すなわち副甲状腺から分泌される副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰となり、様々な症状がでる代謝性疾患です。副甲状腺自体に異常がある原発性と、カルシウム代謝の異常によって引き起こされる二次性とに分けられます。骨からカルシウムが溶け出し血中カルシウム値が上昇します。骨が弱くなって骨折したり、尿路結石ができることもあります。

主な症状

上皮小体機能亢進症の症状とは、カルシウムが減少し骨が極度にもろくなり、骨折がしやすくなるものです。又、この病気が原因で腎臓に石が詰まってしまうものもあり、膵炎などを起こすことも頻繁にあります。この病気は女性の閉経直後に多く、中高年の女性に多いのもです。そして、尿路に結石のある患者さまでの頻度も高く、稀な疾患ではなく、高齢化と共に増えることが考えられています。

主な原因

上皮小体機能亢進症の原因は、副甲状腺の腫大によるものです。副甲状腺が腺腫や過形成などによって肥大化すると、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるようになります。すると、体内のカルシウムやリンの濃度に対して異常を引き起こします。副甲状腺の腫大の要因は、ほとんどが良性の腺腫によってもたらされるものです。また、遺伝子病の病気に合併して起きることもあります。

主な検査と診断

上皮小体機能亢進症の検査方法としては、主に血液を採取しての検査を行う場合が多くなっています。血液検査によって血中カルシウムなどについてを検査します。また、その他にもCTスキャンやシンチグラフィなどを用いた画像検査を行います。ここでは副甲状腺が腫大している場合に、どの程度の腫大が見受けられるかを検査することが目的となっています。

主な治療方法

上皮小体機能亢進症の治療法は、副甲状腺の必要に応じての切除によって行われます。副甲状腺のうち、腫大している副甲状腺を摘出します。さらに、他の副甲状腺の部位も潜在的に変異している場合があるため、検査のためにもう一つを切除します。また、副甲状腺の過形成の場合においては、副甲状腺を一部だけを残して、残りを全て切除することもあります。