18トリソミー症候群 ジュウハチトリソミーショウコウグン

初診に適した診療科目

18トリソミー症候群はどんな病気?

18トリソミー症候群(エドワーズ症候群)とは染色体数異常により発症する先天性疾患です。21トリソミーに次いで多い染色体数異常で約5000人に1人の頻度で出生します。特徴的な症状は小さい顎、長頭で特に後頭部の突出、両眼隔離、耳介低位、指の重なりなどの外観に心室中隔欠損、動脈管開存などの心疾患が多発します。生殖尿路系の奇形は心血管系奇形に次いで多く、馬蹄腎、片側腎、水腎症、停留精巣などが認められます。
18トリソミー症候群では、早産にならなくても低体重出生となります。また出生後には成長の障害と運動発達に遅滞が見られます。

主な原因

18トリソミー症候群の原因は、染色体数の異常によって引き起こされるものです。
人間の遺伝子にある18番染色体が、31組の三染色体性になることから、この病気が発病します。このような遺伝子異常が要因となって、体の各部位の器官などに対して変異をきたすことになります。

主な検査と診断

18トリソミー症候群の検査方法としては、超音波検査が最もよく用いられます。超音波検査にて、胎児発育遅延、心奇形、羊水過多、単一臍帯動脈や嚢胞が脳室内に確認された場合、本症の染色体異常が疑われます。
また、指の重なりを認めたり、耳介奇形を伴うことや後頭部が突き出ているなど、特徴的な顔貌が認められます。

主な治療方法

現在ではまだ染色体異常そのものに対する治療法はありませんので、18トリソミー症候群自体を根本的に治療することは不可能です。
ごくまれな長期生存者において、心奇形などの手術を行う場合があります。
 
【18トリソミー症候群の予後】
18トリソミー症候群の約60%が出生前に子宮内で死亡します。出生後の平均生存期間は男児で約1.6か月、女児で約9.6か月と報告されています。