原発性免疫不全症

初診に適した診療科目

原発性免疫不全症はどんな病気?

原発性免疫不全症とは、Tリンパ球とBリンパ球の両方に先天的欠陥がある病気で、致死的な感染症であるため、血液幹細胞移植や遺伝子治療により、免疫機能を再建しないと治らない病気です。T細胞・B細胞免疫不全症、抗体不全症、免疫不全症候群、自然免疫系の障害等があります。組織適合抗原(HLA)が一致した同胞から、血液幹細胞を移植することで、免疫機構を再建することができます。

主な症状

原発性免疫不全症の症状としては、母体から受け取った抗体が消失する約生後4~6ヶ月で、皮膚化膿症、肺炎、中耳炎、気管支炎などを反復するようになります。炎症を引き起こす菌は、ブドウ球菌、溶連菌、肺炎球菌などがあります。またウイルスによる気道感染や、皮膚、口腔粘膜のカンジダ症、敗血症などが感染しやすくなるのが特徴とされています。

主な原因

原発性免疫不全症とは、先天的に免疫系のいずれかの部分に欠陥がある疾患の総称で、原因としては、リンパ球、好中球、補体などの感染防御因子のどれかが、先天的異常をおこしていることにあります。さらに、染色体連鎖型、あるいは常染色体劣勢型による遺伝子の異変により、リンパ球減少や低γグロブリン血症を来し、重症の細胞性免疫能の欠陥と特異抗体の欠乏症を示すことによるといわれています。

主な検査と診断

原発性免疫不全症の検査方法は、血液検査によって実施していきます。血液の各成分や抗原などの各項目について詳しくチェックを行います。末梢血リンパ球の数が少ないなどの特徴が、この病気には見られます。また、血清免疫グロブリンは、そのほとんどが血液中から失われています。また、血液のT細胞機能も、この病気においては機能不全が見られます。

主な治療方法

骨髄移植手術を受けると、崩れた免疫機能を再建して原発性免疫不全症を完治させる事が出来ます。血液幹細胞移植という治療法でも、失った免疫機能を取り戻す事が可能です。移植手術が受けることが出来ない場合は、遺伝子治療で吐血や血便の症状を改善することが出来ます。重症の時は脾臓を摘出する手術を受ける事で、血小板の数を増やすことが出来ます。