重複尿道

初診に適した診療科目

重複尿道はどんな病気?

重複尿道(ちょうふくにょうどう)とは一つの陰茎に尿道が2本存在する状態の先天性の異常をいいます。膀胱から亀頭まで全長にわたり2本の尿道がある「完全」、2本の尿道が1本になる「不完全」、途中から2本に分かれそれぞれ外尿道がある「二分尿道」の3種に分類されます。症状としては尿流が細く2本に分かれる、尿が出にくい、本来は出ない箇所から尿が出る、排尿が終わっても尿がしたたり落ちるなど、になります。

主な症状

重複尿道にはいくつかのパターンがありますが、纏めると男性の陰茎内に2本の尿道が存在するというものです。先天的な異常ですが、その多くのパターンでは2本のうち1本が尿道括約筋から外れており、尿道を締める事が出来ません。ですからこれらの悪影響を与える症状としては尿の出が細くなり、完全に尿を出し切る事が出来ず、トイレが終わっても尿が漏れ続けたり残尿感が現れたりします。

主な原因

重複尿道の原因は先天性によるもので、妊娠3ヶ月までの胎児の時に、尿道が正常に完成しなかったことによって起こります。これは遺伝とは全く関係はありませんので、子孫に遺伝するようなことはありません。尿路の先天性の奇形ですので、自然治癒することはなく、正常な状態にするためには、外科的手術を行いますが、軽度の場合には放置しておいても問題はありません。

主な検査と診断

重複尿道とは、文字通り尿道が複数あることを言います。これは先天的に尿道を2つ以上持っているので手術をして片方を塞がなければ治ることはないのです。この病気の検査方法としては、MRIやCTで画像をとって画像診断することでほぼ100パーセント判明します。日常生活に支障がなければ特に複数ある尿道の閉鎖手術の必要はないはずです。

主な治療方法

重複尿道において、症状もない、または軽い場合は治療を行う必要はありません。しかし、閉塞、膀胱尿管逆流や尿失禁など、症状が思い患者には、治療が必要です。その治療法は、摘出手術です。具体的には、2本ある尿道のうち、尿道括約筋と呼ばれる、尿を我慢する際に使われる筋肉に囲まれている正常な尿道を残し、もう一方の異常な尿道を摘出するといった手術です。