ショイエルマン病はどんな病気?
ショイエルマン病とは、13~17歳の思春期におこる脊椎がまがってしまう障害のことで、やや男性に多いとされています。これは姿勢の異常や、背中または腰の疼痛の原因となるほか、脊柱の運動制限、姿勢の悪化、脊椎の硬化、痛みや疲労感を引き起こします。欧米では背骨の変形を引き起こすとして知られますが、日本では比較的珍しい障害です。
主な症状
ショイエルマン病の主な症状としては、猫背の姿勢になることや遷延性の軽度の背部の痛みがあります。一部では、体幹と四肢の長さが不均衡であり、正常な胸椎後弯の増強がびまん性または限局性に認められることがあります。青年期に発現することが多いですが、上下の軟骨の椎骨終板においての骨軟骨炎もしくは外傷の結果であることもあり、区別が必要です。
主な原因
ショイエルマン病の原因は、背骨の骨格の不正形や成長の鈍化、成長の停止によって引き起こされる場合が多いです。特に若年者に多く見られ、成長期の最中に発症する危険性が最も高いです。座った際の姿勢の異常や、日常生活での変則的な歩行などについての関わりもあります。また、まれに遺伝的な障害として認められる場合も多く、関係が多少あるのではないかとされています。
主な検査と診断
ショイエルマン病の検査方法にはx線写真による画像検査と目視による症状の確認が行われます。画像診断では後湾と側湾の変形の度合いを確認します。見た目にも明らかなケースも多いですが、精密な状態を確かめるために画像検査は欠かせません。また、これに加えてかんたんな運動機能の検査(前屈や反り返りの運動)で脊椎の可動範囲を確かめます。
主な治療方法
ショイエルマン病は、思春期に発生することが多いため、成長期であることが考えられます。そのため、成長期とともに背骨にさらなる変形や異常が見られる恐れがあり、その防止のために矯正やコルセットを使用して治療を行います。また、腰痛や体の倦怠感、疲労感などにたいする治療法には薬物療法があります。変形により身体に障害が見られる場合には手術をおこなうことがあります。
ショイエルマン病の初診に適した診療科目