家族性滲出性硝子体網膜症 カゾクセイシンシュツセイガラスタイモウマクショウ

初診に適した診療科目

家族性滲出性硝子体網膜症はどんな病気?

家族性滲出性硝子体網膜症とは、網膜を栄養する血管の発育の異常によって起きてしまう病気です。遺伝性がありますので、家族や血の繋がりがあるひとにこの病気を持っている方がいらっしゃる場合には、早めに子供を病院につれていき眼 底検査を受けさせることをおすすめします。 網膜とは眼球の内側についている神経の膜であり、ものを見るのに重要な役割をしているものです。

主な症状

家族性滲出性硝子体網膜症は異常の程度により症状はさまざまです。何も起こらないまま一生過ごすひともいます。逆に著しい視力低下になってしまうひともいます。両眼に起こりますが、左右の眼でかなり差がある場合もあります。子どもの頃に進行すると、斜視や目の揺れ、視力低下になります。また成長してから網膜剥離になり、発覚する場合もあります。この疾患は全身の異常は認められません。

主な原因

家族性滲出性硝子体網膜症は、硝子体異常が原因で、網膜に異常が発生し、成長とともに網膜剥離に発展して失明する危険性がある病気です。この病気は遺伝性の病気であり、近年になって病因となっている遺伝子は特定されましたが、臨床で遺伝子治療を行えるまでには研究は進んでいません。家族にこの病気の方がおられる場合には、できるだけ早く子供に眼底検査を受けさせることが大切です。

主な検査と診断

家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)の検査方法は、まず散瞳剤を点眼して瞳孔を開き、眼底検査を精密に行います。網膜血管の発育不全や、異常な血管がみられるか確認します。FEVRを疑う場合、さらに蛍光眼底造影検査を行います。乳幼児の場合は全身麻酔下で行われます。先天性の疾患ですが無症状のことも多いので、FEVRと確定診断されれば家族にも眼底検査を行います。

主な治療方法

家族性滲出性硝子体網膜症の治療法は光凝固です。光凝固とはレーザー光線を照射して行う治療のことです。網膜の以上な血管に勢いがあるときに必要な治療であり、網膜剥離の予防として行なわれます。レーザーを照射することで瘢痕を作り、網膜が剥離しないようにします。対象が子どもの場合は全身麻酔をかけます。それでも網膜が剥離してしまった場合は手術が必要です。