家族性アルツハイマー病

初診に適した診療科目

家族性アルツハイマー病はどんな病気?

家族性アルツハイマー病は遺伝によって引き起こされるアルツハイマー病です。年齢にかかわらず発症する危険性がありますが、多くは40~60代の初老期にある方が多く発症します。また発症に気付かないことも多くあるために、発症の発見が遅れて治療に悪影響が出ることも多くあります。また、両親のどちらかがアルツハイマー病の場合は高い確立で発症します。

主な症状

家族性アルツハイマー病は、通常のアルツハイマー病よりも特に進行がはやいことが特徴です。20代から30代の若い人でも発症することが多く、記憶力の低下、学習障害、感情の動揺などの症状が見られます。進行していくと記憶力に明らかな異常が見られたり、高次機能障害、夜中に徘徊をする、せん妄なども見られます。生活に関する行動も出来なくなることがあります。最終的には歩行などにも障害が起こります。

主な原因

家族性アルツハイマー病の原因となる遺伝子は4つあるといわれています。これらの遺伝子は常染色体優性遺伝なので、片親が病気になった場合半分の確率で子供が罹患することになります。そうでない場合も遺伝子が関係する。年齢、家族歴、遺伝子型、高血圧、糖尿病、喫煙、高脂血症、クラミジア肺炎球菌への感染、ある種の生活習慣などもこの病気の重要な危険因子となる。

主な検査と診断

家族性アルツハイマー病の検査方法は、通常のアルツハイマー病と同じで、頭部CTやMRIにて行われます。頭部CT、MRIでは、脳の形態が鮮明に映し出されます。これらの検査で、海馬や側頭葉内側面を中心に大脳皮質の萎縮がみられたり、脳溝や脳室が拡大がみられた場合に、本病であると判断します。また、本病の症状である見当識障害がみられるかどうかも検査の一つに含まれます。

主な治療方法

家族性アルツハイマー病とは、遺伝子にアルツハイマー病を発病しやすい遺伝子をもっている人が発症する病気のことを言います。必ずアルツハイマー病を発病するわけではないのですが、原因遺伝子を持たない人に比べて20倍以上発病しやすくなっているのです。この病気の治療法は確立されていないのですが、通常のアルツハイマー治療薬で発症を遅らせることができます。