溶連菌感染後急性糸球体腎炎

溶連菌感染後急性糸球体腎炎はどんな病気?

溶連菌感染による主な症状は、急性咽頭炎、扁桃炎で小児に好発します。適切な治療が行われなかった場合などに、菌体が血中に侵入すると、続発症として溶連菌感染後急性糸球体腎炎が引き起こされます。菌体が抗体と結合した免疫複合体が腎臓の糸球体に沈着することにより補体が慢性的に活性化され、微熱や倦怠感、血尿、浮腫などの症状が現れます。

主な症状

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の症状には小児だけでなく成人にも見られる病気です、その発生後の状況には様々なものがありますが、主なケースは次の場合が多いです。喉頭炎や皮膚の感染症にかかったのにひと月ほどで尿量が減り褐色色になります。またその後高血圧が発生し、その血圧上昇を起因とする痙攣にゃ嘔吐が起こる場合も希にですがあります。

主な原因

溶連菌感染後急性糸球体腎炎になるのは、9割以上が溶連菌によるものです。溶連菌に感染すると免疫反応として抗体を造り出します。その抗体と溶連菌が結合したものが血流によって腎の糸球に運ばれ網目にかかり炎症を引き起こします、さらにその炎症を抑えるための免疫成分である補体が活性化して炎症をさらに悪化させてしまうということが原因でこの病気が発症します。

主な検査と診断

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の検査方法は血液検査になります。この病気に罹っていれば血液検査によってA群β溶連菌に対する抗体の上昇がみられます。この病気は予後が良好ですが、まれに腎臓機能障害や尿タンパクが強くみられることがあるため、慢性糸球体腎炎など他の病気と区別するために腎生検を行うこともあります。腎生検は腎臓に針を刺して細胞の一部を採取し調べる検査です。

主な治療方法

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の治療法は、まず必ず安静にして抗生剤の服用あるいは点滴で抗生剤を投与します。感染症の治療とともに、腎炎の対症療法を行います。強い浮腫や高血圧がみられる場合は、水分や塩分を控え利尿薬を用います。著しい効果がみられない時は降圧剤も用います。腎機能障害が重いときは一時的に透析が必要になることもあります。