バリズム

初診に適した診療科目

バリズムはどんな病気?

バリズム(バリスムス)とは、運動が急速、且つ粗大で持続的であり、体幹に近い部分で強く起こる上下肢全体を投げ出すような動きをする大きな不随意運動です。視床下核の脳梗塞や脳出血によって反対側に起こることが多く、大半は自然に消失します。本兆候がよくみられる疾患の代表例に、ハンチントン舞踏病があり、ハロペリドールやフェルナンジンが主な治療薬として用いられます。

主な症状

バリズムでは、脳の神経に何らかの支障をきたした事に因って四肢が比較的速く・粗大に・持続的に不随意運動を起こす。即ち、手足が意思とは関わらずに揺れたり・大きく動いたり・円軌道を描いたりし続けるのである。その際、意思通りに全く四肢が動かなくなる訳ではないが、物を掴み辛い・歩き辛い等の困難は生じる。また、下肢(脚)よりも上肢(腕)に、体の両側よりも片側に比較的症状が現れる事が多い。

主な原因

バリズムとは蹴るような、あるいは投げるような激しい不随意運動で制御はできません。原因としては、視床下核の障害により興奮性入力が減少し黒質網様部と淡蒼球内節の活動が低下、視床腹側核群は抑制から開放され、大脳皮質領域はフィードバックがないので興奮性が異常に増し起こります。脳血管障害や膿瘍、転移性腫瘍、結核腫、ギラン・バレー症候群、非ケトン性高浸透圧性高血糖症、PKC、などが考えられています。

主な検査と診断

バリズムの検査方法は、舞踏運動やアテトーゼと似ていて検査が非常に難しいとされていますから、慎重に行う必要があります。まずは血液学などの条件に照らし合わせてみて、それから髄液検査にもかけてみます。特にこの髄液検査では詳細な情報は判明しやすくなっていますから、誤診を防ぐためにも、これらの調査をしっかりやることは欠かせないものとなっているのです。

主な治療方法

バリズムの治療法は抗コリン薬とドーパミン作動薬を使った薬物療法です。抗コリン薬とドーパミン作動薬は併用できるので治療では反応を見ながら抗コリン薬とドーパミン作動薬を使い分けます。どちらか一方を投与して改善が見られないと、もう一方の薬を投与し反応を見ます。片方ずつで症状が改善しないと療法を同時に投与して体の反応を観察します。