歯槽骨炎

初診に適した診療科目

歯槽骨炎はどんな病気?

歯槽骨炎とは、歯の土台となっている歯槽骨に何かしらの菌が感染することによって炎症が生じ、様々な症状を引き起こすものです。その症状としては歯肉の腫脹、痛み、発熱、歯肉の出血などが挙げられ、その結果食欲不振などを引き起こすこともあります。
また深刻化すると顎の骨全体にも影響が出ます。治療法としては薬でまずは炎症を鎮めて、その後歯科医による治療が行われます。

主な症状

歯槽骨炎の症状としては、歯茎に対しての温度による刺激に敏感になります。歯がゆるくなり、歯茎には舌で触っても痛いほどの拍動性の激しい圧痛が起こります。そして、歯茎が赤く腫れ上がり、内部に膿がたまることがあります。
炎症が進むと、リンパ節が腫れ、全身の倦怠感、頭痛や37度~38度の発熱が起こり、不眠や食欲減退といった状態になります。

主な原因

歯槽骨炎を発症する原因は、細菌の感染によるものです。大腸菌、ぶどう球菌、連鎖菌などが感染を引き起こす細菌として知られています。
主な感染経路は虫歯からで、虫歯が悪化することで炎症の範囲が拡がり、歯髄炎や歯根膜炎が歯骨層にまで及ぶことで炎症が引き起こされます。虫歯だけではなく、歯周病によって炎症が拡がるケースもあります。
また、抜歯をした時や外傷を負ったときなども細菌の感染のリスクがあります。

主な検査と診断

歯槽骨炎は、自覚症状が出てから重要になってくる検査内容は、炎症の程度と範囲と、病原の特定です。炎症の程度は、血液検査によって白血球数やタンパク質の値で判断します。血液検査は、全身の免疫力の低下がないかの検査にも用いられます。
また、炎症の範囲と、感染源の特定のための検査方法としては、レントゲン写真や顔面などのCT・MRI検査があります。

主な治療方法

歯槽骨炎は、歯を支えている歯槽骨に細菌が感染する炎症をさします。化膿した場合は歯槽膿瘍になり、さらにひどくなると、顎の骨全体に細菌が広がり顎骨炎になることもありますので早めの治療が効果的です。
治療法は、歯科医が患部をよく洗浄し、抗生物質や非ステロイド系消炎剤、鎮痛剤などを投与します。また、その時、膿がたまっている場合は切開して排膿します。炎症が鎮まるのを待って歯の治療を行ないます。