眼サルコイドーシス

初診に適した診療科目

眼サルコイドーシスはどんな病気?

眼サルコイドーシスは、眼に肉芽腫という細胞の塊ができる病気の事を言います。サルコイドーシスは眼だけではなく全身に出来る病気ですので、眼にできたからと言って他の部位と違って特別に重い病気になるわけではありません。治療法も非常に簡単で、ほとんどが自然治癒で治ります。放っておけば治る病気で恐ろしいことはありませんので、眼に出来たからと言って特別な手術などは必要ないのです。

主な症状

眼サルコイドーシスの症状はぶどう膜炎や網膜静脈炎であり、患者の2/3~3/4に発生します。両眼の場合が多いですが、片眼だけに起こることもあります。具体的にはぶどう膜には肉芽腫ができて炎症がおこり、その部分のぶどう膜や網膜を破壊してしまいます。一般的には炎症の程度にともなって硝子体混濁もおこり、最終的には視力を失ってしまいます。

主な原因

眼サルコイドーシスの明確な原因はまだ解明されていません。サルコイドーシスの本体は、何かの病原微生物による感染症によって免疫が亢進すると考えられてきましたが、近年の研究によって個体がもつ異常な免疫反応と推定されています。アクネ菌が要因であるという研究結果も報告されています。同じ家族が発症した例がごく少数報告されていますが、多くは血縁内に同じ病気の人がいないことから、遺伝しないと考えられています。

主な検査と診断

眼サルコイドーシスの検査方法としては、細隙灯顕微鏡による前部ぶどう膜炎の検査する方法や眼の後部の炎症を眼底検査や蛍光眼底造影検査でその活動性を確認するものがあります。また前部ぶどう膜炎、隅角結節、周辺部虹彩前癒着、硝子体混濁、網膜周囲血管炎、網脈絡膜滲出斑などの所見を特異性が高いと考え、診断基準として設定されています。

主な治療方法

眼サルコイドーシスの治療法は、症状に対しては炎症を抑えるために副腎皮質ホルモン薬「ステロイド」や癒着を防ぐための散瞳薬の点眼が必要不可欠です。それでも炎症がまだ強ければ、ステロイド薬を外用に加えて内服する場合もあります。最近では、硝子体の濁りの激しい生じるに対し硝子体の手術を行います。緑内障や白内障、黄斑浮腫などの合併症がの危険もあり、もし現れた場合には、それにぞれに対応する治療も必要になります。